day 6�� ページ1
ベッドで目が覚めた瞬間、昨日の夜のことを思い出してまず笑う。
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服の裾にとまった虫を見た途端、顔をゆがめて悲鳴をあげるソクジンさん。
虫を払い除けてあげたいのに、ソクジンさんは胸の前で手をクロスにしたまま私の周りを走り出す。
動けばどこかへ逃げるかと思ったけど、虫の方も案外しぶとくくっ付いている。
「ソクジンさん、虫を払うから止まって」
やっと止まったソクジンさんの服の裾を払うと虫はどこかへ飛んでいく。
「もう大丈夫ですよ」と言うと、薄目で自分の服を確認するソクジンさん。
そこへ「何かあった？」と心配そうな顔をしたホソクさんとジミンさんが御邸の方から走ってきた。
どうやら御邸にまで声は届いていたようです。
「いや、何でもない」
いつもの端正なお顔に戻ったソクジンさんはサラッとそう言った。
あれ、虫の件、無かったことにしようとしてる？
「何でもないって結構な音量でしたよ」
ジミンさんは少し笑いながら、でもどこか疑ったような表情で私たちを交互に見る。
「本当、何でもないから」
「え、お化けとかじゃないよね」
ホソクさんはそう言うと突然自分の背後を気にして振り返る。
その俊敏な動きに驚いたソクジンさんは目を丸くして飛び上がった。
「やー！ホソク、兄さんを脅かすな」
「脅かそうとは思ってないよ」
そう言うとまた背後を気にして振り返るホソクさん。そしてまた驚くソクジンさん。
その様子がおかしくて笑いそうなのを堪える私に、ジミンさんが寄ってきて「もしかして虫とかですか」と呟く。
ジミンさん、ご名答！
でもソクジンさんが無かった事にしようとしている事を、私の口から‘そうです’って言っていいものなのか。
とりあえず笑顔を返すと、ジミンさんは察してくれたのか「わかりました」と笑う。
「家に戻ろう。Aさん、おやすみ」
「おやすみなさい」
私が挨拶を返すとソクジンさんはホソクさんの肩に手を回し、そのまま2人で御邸の方へ歩き出す。
「ジミーン、お前も来ーい」
「は〜い、じゃあAさん、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
ジミンさんは小走りで2人を追いかける。
3人の背中を見送っていると、ジミンさんが突然夜空をさして「大きな虫！」と叫んだ。
ソクジンさんとホソクさんはキャーと言って全力疾走で御邸へ。
ジミンさんはこっちに振り返ると、舌をペロっと出して小さく手を振ると走っていった。
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しばらくは思いだすたびに笑ってしまいそう。
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ノア(プロフ) - ぺこさん» ぺこさんのコメント、毎回嬉しい気持ちで読んでおります。ありがとうございます。このお話、長くなりそうな予感がしているのですがよかったらこの先もお付き合いください。これから本格的な夏の到来。夏風邪などには十分ご注意くださいませ。 (2021年7月14日 18時) (
レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - ノアさん、まずは2までお疲れ様でした。いつも素敵な、丁寧な文体で、主人公と7人の距離感も絶妙で大好きな作品です。これからどうなっていくのか、続きもとってもとっても楽しみにしております。暑い日が続きますのでどうぞご自愛下さい。これからも応援しています。 (2021年7月13日 17時) (レス) id: 8374e9dde6 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - xalive1213さん» xalive1213さん、コメントありがとうございました。テヒョンさんの動向、気になってくださってますか？妄想世界ですから贅沢に、彼らとの時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2021年7月2日 17時) (レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
xalive1213(プロフ) - これからのテヒョンの動向が何となく気になります。楽しみに更新待ってます！！ (2021年7月2日 0時) (レス) id: 91f858cfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ちろりんさん» ちろりんさん、ニヤニヤコメントいただきました。ありがとうございます！是非また足をお運びくださいませ。 (2021年7月1日 19時) (レス) id: ef442b1e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2021年5月6日 17時
