恋情クロニクル (ページ3)

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学校について侯くんとは一旦別れる。

教室に入ると、黒板にある座席表を見ると

「なんで、席まで前後なの！？」

「しゃーないやん。大倉と逢坂なんやから」
　
そう、たつと私は名前まで腐れ縁なのである。

中学ではクラス離れたこともあったし
大石くんが間だった時もあったのに！

「さっさと諦め～や、これからもノート写させてな」

「高校でも寝る気なん？」

そんな会話をしていると、若い男の人が教室に入ってきた。

それまでも初対面の人が大半で静かではあったが
一気に張り詰めた空気に変わる。

「初めまして～、担任の村上信五っていいますわ！

君らと同じ先生一年生ですぅー！

先生たちの中では歳も近いやろうし、仲良うしてやー！」

教室中に小さな笑いが広がる。

聞いたことないくらいキツイ関西弁。

それが村上先生の第一印象だった。

それから入学式とホームルームを終えて、
私は、侯くんのもとへ向かう。

「お疲れさま。クラスどうやった？」

「先生の関西弁がキツかったよ」

「なんやねん、その感想！…まぁええわ。
写真撮ったるから、あっこの看板とこ行こ」

それから記念写真。

たつとも。侯くんとも。
たつのお母さんが撮ってくれた。

家への帰り道
侯くんが写真見ながら

「２人ともええ顔してるわ～。
俺、ちょっと泣きそうやったもん。」

なんて言うから、なんだか照れくさかった。