恋情クロニクル (ページ13)

今日:3 hit、昨日:6 hit、合計:4,604 hit

・ページ13

「え、それじゃあ一つ上なんですか？」

「そんな驚く？僕、まだピチピチの16歳やでー」

もう1人のアルバイトの丸山隆平さんは
親戚のお手伝いで、この店で働いているらしい。

他校の2年生。つまり私の一つ上だ。

最初は物腰柔らかな印象で大学生かと思っていたけど
突然ギャグしだすのとかを見ると年相応かそれより若くみえる。

「こんなとこかな。また、明後日やね」

「はい。明後日から、よろしくお願いします！」

バイト先を出て家路につく。

侯くんからのLINEが来ていた。

横山バイト面接なん?迎え行くから連絡して

お母さんから聞いたのかな？慌てて返す。

A今、終わった!無事に受かりました!

住所を送り、家からそれほど遠くないため
すぐ車で迎えに来てくれた。

「おめでとう。お祝いしないとなぁ」

「もう！そんなん良いって！」

反対してたはずなのに侯くんは
なぜか私より嬉しそうにしている。

初めて乗った助手席はなんだか心地よかった。

「さっきの喫茶店、今度食べに来てね。
侯くんの好きなクリームシチューもあったよ～」

「ホンマかぁ。よしっ！すぐに行ったるわ」

ガッツポーズでもしそうな勢いで喜ぶので
思わず笑ってしまったら、

「なんやねん。ばかにしよって～」

と赤信号を良い事にほっぺを摘まれた。

そんなに好きなら、私が料理当番の日に作ろうかな