▼康二くんとドライブデート ページ23
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携帯の画面が光って、そこにはたった3文字着いたって。可愛げないなぁ。
あの人二人きりやと意外とドライなんよなぁ。
「お待たせ」
「おお」
運転席に座ってチラッとこっちを見る康二は、いつもよりカッコよく見える。
あーあ、車運転できるってずるいなぁ。
「どこ行くん？」
「えー、適当」
「ふぅん」
「どこ行きたいん？」
「別に」
「ん」
お互い特に話すこともなくオシャレな洋楽が車内に響くだけ。
たまに康二の顔を見れば、夜の街の光に照らされてる感じがなんとも言えず見つからないように視線を背けた。
「あ、これ飲む？」
「わ、スタバやん。買ってきてくれたん？」
「おー、好きな方飲み。モカとなんか季節限定のやつ」
「え、どっちも好きなやつやん」
「はは、どっちもちょっとずつ飲んだら？」
「やった」
康二とは同い年で、歴もそんなに変わらん。私のがちょっと長いかな。
ほんまお互いちっさい頃から一緒におるよなぁ。
いつの間にかコーヒーが飲めるようになって、車が運転できるようになって、お酒が飲めるようになって、大人になったんやなぁ。
「なんやねん、そんな見るなや」
「え、バレてた？」
「おん。結構前からな」
「あら」
「そんな見とれるほどカッコよかった？」
「…うん」
「ははっ、そんなん言うん珍し」
「運転手マジック？」
「はぁー？運転してないときカッコ悪いみたいやん」
「んふふ、いつでもカッコいいよ」
照れてる康二はいつもの子どもみたいな康二でなんかホッとする。
大人になりたくないなんてどこのピーターパンやねんって話やな。
少しだけ苦いモカは大人と子どもの狭間で揺れる私たちみたい。熱いカップを両手で握りしめて、また康二をチラッと見れば、今度こそ目が合ってしまった。
「やからそんな見られたら我慢できんなるって」
「あ、っん、」
「っとに。ちょっとは自分が可愛いこと自覚しろや」
「なにそれ、」
赤信号で唇奪ってそんなセリフなんて、カッコよすぎる。
お互いきっと真っ赤な顔してるけど、それは信号に照らされてるせい。きっとそう。
「ずるいな、お前は」
そんな康二の小さな呟きは聞こえないフリをした。
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aoi
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Rey(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。私は占ツクの中でこのお話が一番面白くて好きです。第五版まで出ているのですが更新が楽しみでかれこれ5回は全シリーズ読み返しました。全員には愛されない大人ヒロインがとてもリアルだなあと思い、私はすごく好きな女の子です。 (2018年7月11日 9時) (
レス) id: babc15c81e (このIDを非表示/違反報告)
Y-AOI - すごく面白いです！ 更新、楽しみにしています！ (2017年1月18日 18時) (レス) id: 5fcf2df5c0 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - 次の更新楽しみにしています(>_<) (2016年12月28日 23時) (レス) id: 9bc6d33dde (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 更新楽しみにしています！ (2016年12月11日 14時) (レス) id: 09ee6a3451 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうだい(プロフ) - お返事ありがとうございます！ファンからはそんなによく思われてないけどメンバーを虜にしていくところに惹かれました。王道じゃないところが私の好みにどんぴしゃりです。DK組の童貞も奪えたらええのにとか思ってしまってます（笑）この作品本当に大好きです！！ (2016年12月7日 0時) (レス) id: ea7c88422f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aoi
| 作成日時：2016年9月28日 23時
