04 近付けない。 ページ4
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渋谷さんと知り合って半年が経とうとしていた頃。
今日は微糖か、無糖か、お水かどうかも何となくだけど分かるようになってきて。
" A、いつもの買って来い " ってやっぱり渋谷さんは少し偉そうに言う。
だけど歌をうたうその姿は 大きくて、計り知れない何かを背負ってて。
そして、最近は少し切なくなるような...胸がきゅってなるような歌ばかり。
カバーもするけれど、作詞作曲も手掛ける彼は本当に凄くて、才能に満ち溢れていて
...お姉さんたちがキャーキャー騒ぐ理由もちょっとだけ分かるな。
渋谷｢お疲れさん。｣
『わっ！...お、お疲れ様でした！』
渋谷｢ビックリし過ぎやろ(笑)ボーッとして。俺の歌ちゃんと聞いてたんかお前？｣
『...バッチリと右から左へ受け流してましたよ。』
渋谷｢...シバく。｣
『う、嘘！聞いてました！ちょっと切なくなっちゃったけど。』
って、にっこり笑ったのに。
渋谷さんはそれ以上何も言わずに、目を細めて笑って
私の頭を優しく撫で、前室へと向かって歩く。
...あれ？私、なんか変な事でも言っちゃったかな？
って、一瞬頭にクエスチョンマークが浮かんだけど
あんなに優しく頭を撫でられたのは 思い返せば初めてで。
ドキドキと、胸が高鳴ってそんな小さな疑問もすぐに消えて行ったのだった。
この日から 毎日のようにライブハウスを訪れていた渋谷さんだったのに。
みるみるうちにその数は減っていって、あれほど賑わっていたホールも、店長の笑い声も、いつものやつ買うて来いって言う彼の声も、
耳にすることが、なくなってしまった。
店長｢死んだようなツラしとんな、お前。｣
『...すいません、』
店長｢すばる、何してんのやろな。｣
『...そう、ですね。』
やっぱり私は到底、彼との距離なんて縮められないんだ。
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すんな。(プロフ) - てんてんさん» この度はコメントありがとうございました！これからも気軽にコメントしてくださいね！！更新の方も頑張ります！ (2017年9月1日 17時) (
レス) id: b05142c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
すんな。(プロフ) - りりあさん» ありがとうございます！これからも楽しんで読んでもらえる作品を頑張って作っていきます！嬉しいです！ (2017年9月1日 17時) (レス) id: b05142c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
てんてん(プロフ) - 前々から読んでました、、更新まってます (2017年8月30日 17時) (レス) id: 6ff5cdbae5 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ - 楽しんで読ませていただいております！続きめっちゃ、気になります！頑張ってください！ (2017年8月29日 21時) (レス) id: d0ec948b8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すんな。
| 作成日時：2017年8月16日 21時
