君はペット (ページ47)

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職場に着くと、何やら女子社員達が騒いでる

誰かを囲っている様だった
囲われてる中心を見ようと顔を覗かせると、予想通りの深澤先輩だった

『先輩おかえりなさい！』
『外国はどうしたか？寂しかったです～～』
『せーんぱい、今日一緒にお昼どうですか？』

先輩の顔は困った様子でも無く笑顔で受け答えをしていた、そういう所がモテるポイントなんだよね

｢おはようございます、深澤先輩｣

ちょっと待って～、何で私睨まれてんの？
挨拶しただけじゃーん、女って怖いなあ

深澤｢お、おはよう！待ってたよ｣

深澤先輩は女子社員達を掻き分けて私の方へと向かって来た、やばい更に最悪な方での注目の的かもしれない … 私悪くないのになあ

｢あ、じゃあ私あっちの部署なので… ｣

慌てて自分の部署へと行こうとすると腕を軽く掴まれた、振り返ると深澤先輩の顔が目の前

身長差は15cm差で態々屈んで目線を合わせてくるもんだから、心臓が煩い

深澤｢ A、終わったら今日時間ある？｣

先輩はいつしか私の事は下で呼んでくれる様に

最初は別に何とも思わなかったが、次第に先輩を意識してからと言うもの呼び捨てという余韻に浸っていた卦度やっぱ名前呼ばれるの好きだなあ

でも今日は … 帰って来るか分からない卦度
彼の大好きなハンバーグを作って待っているつもり
決めた事だし、先輩との約束は今日じゃなくても

｢ごめんなさい！今日用事があります。｣
｢また誘って下さい！｣

深くお辞儀をし自分の持ち場へと

先輩はキョトンとしていたが、返事も待たずに断って来てしまった … あー、折角のお誘いをしかも外国から帰って来て初の先輩と二人きりの時間のチャンスを … 今更後悔。

でも今日は何だか帰って来るって予感がして、仕方無かった飼い主の感ってやつ？

黙々と仕事をして、気付けば外は綺麗な夕空

あの日以来雨 … 降ってないな。