君はペット (ページ35)

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．ページ35

弱々しい声で、しかも上目遣いで見つめてくる

お風呂、いっ…しょに一緒に？！

康二｢ダメなん？犬やもん、洗ってくれな｣

何言ってんだ、コイツは …

いや、弱々しくなってる彼を叱るのも駄目か
でも洗ってあげなくちゃダメとか調子乗ってる

でも辛いだろうに過去を話させてしまったし …

あ、そうだ

康二｢ Aちゃんそれ、どうにかならんの｣

｢え、何が｣

康二｢恥ずかしいんやあ、可愛いなあ｣

サングラス、防備は完璧

｢うっさい、少しでもカバーしたいからよ｣

康二｢え～、別に見たらええのにほらほら｣

｢調子乗んな、捨てる｣

康二｢ … はーい｣

湯船に浸かる彼の頭を洗う、出来るだけ見ないように見ないようにを心掛ける

流石に一緒にはね、裸を見せるまでの関係とか
況してやペットと有り得ないから

｢はい、体は自分でどうぞ｣

康二｢え、洗ってくれへんの？え、なあ！｣

聞かない振りをした

人間だろ、自分でそれくらい洗いなさいよ

｢何してんだ、一体 … ｣

サングラスを取りソファーに寝転ぶ

大きな溜め息を付き、携帯を開く

" お前最近顔出さねえけど、生きてる？ "

翔太から久し振りのメール
そういえば、翔太の店行ってないなあ
毎日仕事が終われば飲み行ってたから、数日顔出さないだけでこうやってメールをくれる。

｢生きてるわ、バーカ｣
｢今度顔出すね、翔太の奢りでよろしく｣

" 金無しは来んなよ (笑) 元気なら良かった "

翔太なら分かってもらえるのかな、でも聞いたら多分吃驚するよねそりゃそうだよ、人間の男の子を家に連れ込んでペットとして飼ってるなんて

康二｢ Aちゃーん、上がったで｣

彼の声に驚き、同時に慌てて携帯を閉じた

｢さ、さーて私も入って来よ｣

康二｢うん、行ってらっしゃい～｣

私がソファーから居なくなると、そのソファーに腰掛け髪の毛をタオルで拭く彼の姿を後にお風呂場へ

元カノね、そりゃモテるなとは思ってた卦度
やっぱ居たよね居るよ、うん居る

｢気にしてる … ？いやいや、辞めよ｣

カメラ持って仕事してる彼ちょっと見てみたいかも