第28話．再会 ページ31
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夏油が呪詛師となって1ヶ月が経とうとしていた。極めて優秀な呪術師として活躍していた人間が呪詛師となり、理由もなく高専を去った事に誰もが消化できないでいた。
ーー新宿
夏油が呪詛師に堕ちてからというものの、今まで当たり前にあった日常が当たり前じゃなくなった。例えるならば、埋まっていたピースが欠けた感じ。教室に横並びに並ぶ３つの机の真ん中に空席ができたこと。横並びに並んで歩くと両サイドにあった大きな壁が１つなくなったこと。３人で並んで歩いていた廊下が広く感じるようになったこと。
けど、一番変わったのは五条だ。夏油が呪詛師になったと聞いて荒れるだろうと覚悟していたのに逆にしっかりしちゃってさ。夏油の離反に色々と思うところがあって、自分も変わらなきゃいけないと感じたのが大きいんだろうけど。それにしてもほんとーー
「バカだよね〜」
そう呟きながら喫煙所に寄りタバコを咥えるが、中々見つからないライターに吸う事を諦めようとした家入の元に忍び寄る一つの影があった。
「火、いるかい？やぁ！」
「犯罪者じゃん。何か用？」
「運試しってとこかな」
「ふーん？一応聞くけど、冤罪だったりする？」
「ないね。残念ながら」
「重ねて一応。なんで？」
「術師だけの世界を作るんだ」
「ははっ、意味わかんねー」
「子供じゃないんだ。誰でも彼でも理解して欲しいとは思わないさ」
「どーせ誰も理解してくれないって腐るのも、それなりに子供だと思うけど？…あ、五条？夏油いたよ。そ、新宿。ヤダよ、殺されたくないもん」
そう五条に伝え電話を切ると、こちらに背を向けて歩く夏油の背中を家入は静かに見つめた。
「運試し…ね」
「弱者生存。呪術は非術師を守るためにある」と謳っていたアンタが何をどう考えて「術師だけの世界を作る」と言ったのかなんて分かんないけどさ。もし、非術師に消耗させられる呪術師を憂いて自身の心をすり減らしていたのなら、こうなる前に少しくらい相談してくれてもよかったんじゃないの？…まぁ、１人で苦しんでた夏油に気付けなかった私達にも非があるか。
はぁ…と、一つ大きな溜息が溢れた。
「頼んだよ、五条」
雲一つない澄んだ青い空を見上げながらそう呟いた。
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マニ。(プロフ) - 春うららさん» ✉️。こんにちは、とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？お返事お待ちしています。 (1月5日 19時) (
レス) id: 4c65165166 (このIDを非表示/違反報告)
春うらら(プロフ) - まる??さん» まっったく気付きませんでした…。ご指摘ありがとうございます！助かりました🙇🏻♀️💦 (1月4日 2時) (レス) id: 1cdd555c6d (このIDを非表示/違反報告)
まる??(プロフ) - オリ／フラ立ってますよ。違反になってしまうので、気を付けて下さいね💦 (1月3日 16時) (レス) id: d16c4af477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春うらら | 作成日時：2023年12月20日 0時
