No.119 ページ48
私は人使のクラスである
1−C近くの廊下で人使を待っている。
心「お待たせ。」
『全然待ってないから大丈夫！
じゃあ、案内するからついてきて！』
1−A教室を通り過ぎ、人気のない所まで来た。
周りに人がいないか確認する。
副作用の反応もなし。
『トリガー
心「これってあの時の………」
『これをくぐれば目的地に行けるよ！』
心「………わかった。」
『もしかして怖い？手、繋いであげよっか？』
心「………別に怖くない。」
『冗談だよ、ごめんごめん。さ、行こ！』
『到着したよ。此処が私のお気に入りの場所！』
心「屋上、か。景色良いな。」
『お腹空いたー！ほら、此処座って！』
心「はいはい、ちょっと待てって。」
人使に隣に座ってもらい、2人でいただきます、と言う。
お弁当を食べ終わり、人使と話していると
私のスマホが鳴った。
『麗日さんから？………ま、いっか。』
心「クラスの人？」
『うん、どうせ大した事じゃないでしょ。』
心「でも、一応出たほうが良いと思う。」
『んー、人使が言うなら出ようかな。』
私は渋々、麗日さんからの電話に出た。
『もしもし、世金だけど。』
ー麗「あ、Aちゃん？麗日お茶子です！
さっき上鳴くんと峰田くんから聞いたんだけど
女子全員チアの格好せんといけんらしいんよ。
今、八百万さんが服つくってくれてるから
更衣室に来てくれないかな？」ー
………絶対嘘じゃん、皆騙されてるよ。
麗日さんの言ってたあの2人は女子のチア姿を見て
興奮したいだけだと思う。
『………それ本当なの？』
ー麗「うん、相澤先生が言ってたって………」ー
『これは多分嘘だからチア服なんて着なくて良い。』
ー麗「え！？なんで！！？」ー
『女子皆がやるなら事前にお知らせとかするでしょ。
B組とか、他のクラスは絶対知らないと思うよ。』
ー麗「た、確かに………」ー
『皆がどうするか知らないけど、私はやらないからね。』
そう言って、私は電話を切った。
心「何の話だったの？」
『なんか女子は皆チア服着て応援？しないと
いけないらしくて。
でも話聞くと、クラスの人の嘘だと思うんだよね。』
心「そんな話C組でも聞いたことない。」
『やっぱり。後でアイツらシメとこ。』
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作者名：紺平糖 | 作成日時：2022年8月1日 7時
