私はお母さんじゃない！ (ページ11)

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貴「みんなー！帰んでー！」

そう言って声をかけると3人とも元気良く走ってくる。
あれ？でもなんか亮ちゃんだけ元気ないような…

章ちゃんがいつも通りすぎて気づかんかったけど亮ちゃん今日ほとんど喋ってへんわ。
こりゃあ本格的になにかあったな…

そう思いながらもとりあえず3人を連れて保育園を後にする。

貴「なぁ章ちゃん亮ちゃん。Aちゃん今日先生に章ちゃん達がお友達叩こうとしたって聞いてんけど…」

亮「…っ！？」

章「ん？違うよ、章ちゃん叩くんやなくて蹴ろうとしてん」

いやいやそこの問題やないねんけど…

貴「まぁ、それはどっちでもええねんけど…なんでそんなことしたん？それでお友達に謝らんかったんはなんで？」

章「んー…あんなぁ章ちゃんは悪くないと思うんよーでな、にぃ達も悪くない時は謝らんでええって言ってたやんかぁ…やから章ちゃん謝りたない」

貴「えっと…なにがあったんか教えてくれへん？」

章ちゃんの気持ちを聞きたいやなくて事情を知りたいねんけどな…

亮「亮達悪ない…」

貴「ん？なんで亮ちゃんは悪くないと思ったん？」

亮「あんな、亮達のお迎えいっつもAちゃんが来るやろ？せやからあいつが亮達にはオカンがおらんって…でも亮オカンおるもん…せやからおる！って…遠くに行ってて会えへんだけやって…そしたら遠くに行ったんは亮達が悪い子やからやって…」

そう言って話してるうちにだんだん涙目になっていく亮ちゃん。
あー…なんとなく話は理解できた。そんで続きを聞きたいんやけどあいにく家までまだ距離があんねんなー

そんな風に思いながら辺りを見回すと目に入ったのは小さな公園だった。

貴「たぁーくん！今日はちょっと寄り道して帰ろうか？」

忠「んー？どこ行くん？」

貴「あそこの公園！行く人ー？」

忠「あーい！たぁーくん公園行くー！」

貴「よし、じゃあちょっとだけ寄り道ね！」

そう言って3人を連れて公園へ向かった。