純粋ガール『桃』

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気にせずに黙々とノートをとる。


無意識で鼻歌を歌ってしまったことに気づき、ちょうどキリが良かったので片付けて帰ることにした。



カバンの中に閉まって、忘れ物ないかもチェックして


耳も疲れたからイヤホンを外す


と


聞こえる呼吸音



わざわざ前の席に座った人だと分かり、机に突っ伏しているから誰か分からず、




変に声かけて絡まれるの嫌やしな、とか思いながらも肩を叩く。



『あの...すみません、もうここ閉まりますよ？』




その人は「んんんんん！！！」と伸びながら顔を上げた。







あ、え？





『小瀧...くん？
ぐ…偶然やね...
あ、ここもうそろそろ閉まるよ？』



まさかまさかの小瀧くんでした。



しかも寝起きの。




「ん？ぁ、ごめん！！

俺がかっこよく『終わった？』とか
聞く予定やったのに普通に寝とったわ！」


眉毛を最大限まで下げ、

可愛い予定まで教えてくれて

「お疲れさん」なんて言って微笑んでくれた。



「え、めっちゃ暗いやん。

Aちゃんが良ければ一緒に帰らん？」




「家近いし」と一緒に帰ろうとお誘いを受けた。



もちろんイエスで、一緒に帰宅することにした。

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