冷たいけど、温かい

人間の本心 ページ47

真白から変な噂を耳にした

メフィストがこの街にやってくるんじゃないかという噂

アフロディテがいるメイジャーランドではそんなことを兵たちが言っているらしい

確かにその可能性はあるんだ

悠介「・・・」

悠介は海を見る

悠介「っ」

『あなたはその影をいつとるのでしょう』

『生まれる前から、ずっと見ていました』

『あなたは嘘が下手です』

悠介「ムカつく」

どうせ俺の事も、メイジャーランドでは噂になっているだろう

ここの世界で、”ロストアイ”を使ったんだから

真白にバレるかもしれない

＊ロストアイ･･･白と黒が合わさった力。主に氷の魔法

悠介「バレてもバレなくてもどっちでもいいけど･･････」

真白「何の話？」

後ろからひょこっと顔を出す真白

悠介「真白･･･！」

真白「何か悩み事あるなら聞くけど」

悠介「･･･何もない。ミューズの正体、誰かなって･･･、気になるだけ」

真白「･･･そっか･･･。ミューズってアフロディテ様の娘だもんね」

悠介「･･･きっと、似てるんだろうな」

真白「どんなところが？」

真白は悠介の隣に座る

悠介「そうだな･･･。おせっかいで、影を照らすように明るい性格とか」

話を続ける

悠介「いつも笑ってたり、喜怒哀楽がしっかりついてて･･･

笑うときは笑って

怒るときは怒って

泣くときは本気で泣く。

でも負けず嫌いだからみんなにはバレないように。

楽しいときは、本気で楽しんで。

誰かのために一生懸命で」

　 あれ、なんで俺こんなに・・・・・・


悠介「人を死ぬまで愛せるような・・・・・・」






　 あの人のこと・・・・・・



真白「･･･悠介は、アフロディテ様が好きなんだね」

夕焼けにまぎれる真白の笑顔は

いつもより輝いていた


悠介「俺が、あの人を？」

好き？

真白「そう。だからあの時もメフィスト様に嫉妬したんでしょ」


悠介「･･･」


丁度、４年前だった

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