冷たいけど、温かい

行方不明 ページ21

悠介「ん･･･！」

やばっ

寝てた･･･

悠介「･･･あれ？」

いない

東山聖歌が･･･

消えた

悠介「体育戻ったのかな」

起きたなら言えっての

バカ

悠介「･･･戻ろう」

悠介はゆっくり立ち、保健室を出る

響「あっ!悠介！」

悠介「･･･」

奏「聖歌先輩の様子どう？」


え？


悠介「体育戻ったんじゃないの？」

二人は顔を見合わせ、不思議そうな顔をする

響「戻ってないよ」

奏「･･･いないの？」

悠介「･･･ああ･･･。さっきまで寝てたのに、いなくなっちまった」

響「･･･もしかしてあんた･･･寝てた？」

悠介はコクッと頷く

「はあ！？」

響「ありえないんだけど」

奏「じゃあ、先輩はどこに？」

悠介「知らん。」

悠介は歩き出す

響「心配じゃないの！？」

悠介「は？心配？」

悠介は振り向いて、二人を睨む

悠介「なんで俺が心配なんてしなきゃいけないわけ？意味わかんね」

奏「ずっと、隣にいてあげてたじゃない」

悠介「あれは、今朝貰ったお菓子のお礼だ」

響「･･･なんで･･･、悠介には･･･心とか、そういうのないの？」

響は眉間をひそめる

奏は、すでに怒った顔をしている

悠介は、なんも変哲のないような顔をして答える

悠介「あるわけねえだろ。バーカ」
悠介は舌を出してニヤッと笑い、その場から去る

響「なんなのあいつ！性格悪っ！」

奏「･･･やっぱり･･･」

でも、なんで？

響「やっぱりって？どうかした？」

奏「！私そんな事言った？」

響「言った」

奏「･･･言ってないわよ。ほら行きましょう。聖歌先輩、きっと教室に戻ったのよ」

奏はにっこり笑う

響「そうかな･･･」

奏「そうよ」

響「･･･そうだね！よーしっ!教室まで競争！！」

響は猛ダッシュ

奏「ちょっと･･･！」

悠介「･･･」

ホワイトランド、一度戻ろうかな

真白にメールしておこう


悠介「･･･っ」

俺にそんな心、ねえよ･･･

生まれたときから、感情なんてないんだから









真白「？メール･･･？」

悠介か

”ちょっと出かけてくる”

”八月には、戻るから”

”四ヶ月、待ってて”



真白「･･･はぁーーー！！？？」

ふざけんなーーー！！

ご飯食べれないじゃんーー！！

俺料理出来ないよーーー！！

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