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「そもそもさぁ」
彼が檻に触れると、そこから脈打つようにして青い光が鉄柵を走った。
そのまま軽く引くとキィという音と共に簡単に扉が開く
ベッドとその周りに人1人が立てるくらいの隙間しかない空間に男性が当然のように入ってきて、そしてベッドにどかりと座り足を組んだ。
スプリングのない簡素な寝台がその衝撃を受けて軋む中、訳がわからないまま彼がいない方に身を寄せる。
「具体的になにを知りたいワケ？」
「…人が、タールになるって話は本当なんですか」
彼はこちらを見ることもなくタバコに火をつけると、空に向かってゆっくりと吐き出す
「…なんも知らんみたいやから言うけど、そもそもサスがタールから一般人守ってる理由ってわかる？」
考えたこともなかった
「まさか善意100%で命かけて救助してるなんて思ってへんよな」
「…家族を守るため、ですか？」
「ま、中にはそういう奴も居るけど、本質は違う」
虚空を見つめていた青い瞳がこちらを見た
吐き出された煙が薄く溶けながら彼の周りを薫る
「『サスペンション自体がタール予備軍である』って事実を隠し通すため」
「いくら俺らの能力が強くても、武器揃えて多人数で攻められたら負けるからね」
そう言って彼はまた何もない空間に焦点を合わせ、的当てでもするように煙を吐く
一方私は頭をガツンと殴られたかのような衝撃が走り、思考が止まっていた
タールが元サスペンション？
「さっき言った『ヒト』は一般人やない。君みたいな成り損ないの事。サスペンションも下級のタールも、マナの暴走による産物で、その差はマナを制御できてるか否かの一点張り」
桃瀬くんの言葉が頭の中でこだまする
「じゃあ『三流』っていうのは…」
「そこは知ってんねや、そうそう。君たちのコト」
「さ、情報の対価として何をくれる？」
冷酷な表情をしていた男の、薄い笑みを見て恐怖する
逃げられない罠に嵌ってしまったようだ
絶対に最悪なことになると本能が告げていた
「いやァ、一般人は知り得ない情報やから高くついちゃうな〜」
狙いはこれだったのか、何をさせられるのか？、考えるだけで動悸が激しくなってくる
「情報は、一般人が知ってるぐらいのことしか…」
「じゃあ交渉材料にはならへんな」
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恐竜少女(プロフ) - 燕さん» お返事ありがとうございます！需要あります…！ずっとやったりしないのかな…と気になっていたのでお返事頂けて嬉しいです！始められたら真っ先にフォロー向かいますね！こちらこそありがとうございました！ (2020年12月15日 21時) (
レス) id: 502e5707b6 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 恐竜少女さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！とても喜びました！Twitterはやってません…需要あるでしょうか？みなさんがTwitterでどんなお話をしているのかは気になりますね、コメントありがとうございました！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
恐竜少女(プロフ) - 燕様の作品を全作定期的に読み返すほどどの作品も魅力的で大好きです…！失礼を承知でお聞きするのですがTwitterをされる予定などはないのでしょうか…？お気を悪くされましたら申し訳ございません…… (2020年12月15日 2時) (レス) id: 502e5707b6 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 名前さん» ストレートな言葉で照れました…ありがとうございます (2020年12月2日 16時) (レス) id: 2e704aa56d (このIDを非表示/違反報告)
名前(プロフ) - 好きだ… (2020年11月29日 17時) (レス) id: 822832712f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燕
| 作成日時：2020年7月26日 11時
