#13 ページ13
「トントンの羽って、持っとる奴何人くらいおる？」
「…さぁ、」
沢山の人と関わってきた自覚がある
関わったと言って良いのか、
他人の人生をただただ横切ってきた回数が多い、の方が正しい気もする
上から指示が出る度に名前を変えて潜入して、
周囲に溶け込んで、
関わってきた人間の人格の一番上だけをなぞって、
下手に記憶に残らないように、他人と極力関わらないように、無難に過ごしてきた
「じゃあ聞き方変えるわ、その中に一般人は何人おる？」
当然他人への興味も全くない中、それでも目についた人間はいる
「…1人だけ」
それがAさんだった
特段華やかなわけでも、悪目立ちしているわけでもない
交友関係はほぼ無いに等しかったが、いつもひとらんの隣で幸せそうに微笑んでいた
ふと、目で追ってしまう
そこに特別な感情は無い
しかし気がつくと視界の中心に彼女がいた事は数回では済まなかった
教科書を読んでいたり、廊下を出入りしたり、一人で下校してる時の後ろ姿とか、彼女とすれ違う時のそわりとした感覚とか、
特別な感情は無い、はず
夕暮れの中、彼女の輪郭の一番外側がオレンジに滲むのを見て安心したり、
そんな日々を一瞬で洪水のように思い出す
「おけ、今すぐ来て場所は…」
____________________
「…本体は来なかったんや」
「おん、この感じクラスは中の中くらいかな」
切り裂かれた黒い胃袋を見る。他にも複数胃袋がある個体は、1人取られたくらいで取り返しには来ない。
相手は下級個体ではなさそうだ
「で、説明して欲しいんやけど。何でこの子が羽を？」
シャオロンの問いを聞きながら下を見る
ロボロの腕の中で眠るAさん
彼は冷静な顔でこちらを見た
「…何もないで、羽欲しいって言われたからちょっとマナ多めに込めて渡しただけや」
「他になにも無い？」
「ん？ないで？あ、ひとらんの幼馴染みやったっけな？それくらい」
「…まず一つ、この子食われてから3時間経ってこの状態やねん」
「まぁそれは僕の羽が有れば持つんちゃいますかね」
「二つ、今この子、俺のマナ吸っとるんやけど」
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恐竜少女(プロフ) - 燕さん» お返事ありがとうございます！需要あります…！ずっとやったりしないのかな…と気になっていたのでお返事頂けて嬉しいです！始められたら真っ先にフォロー向かいますね！こちらこそありがとうございました！ (2020年12月15日 21時) (
レス) id: 502e5707b6 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 恐竜少女さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！とても喜びました！Twitterはやってません…需要あるでしょうか？みなさんがTwitterでどんなお話をしているのかは気になりますね、コメントありがとうございました！ (2020年12月15日 20時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
恐竜少女(プロフ) - 燕様の作品を全作定期的に読み返すほどどの作品も魅力的で大好きです…！失礼を承知でお聞きするのですがTwitterをされる予定などはないのでしょうか…？お気を悪くされましたら申し訳ございません…… (2020年12月15日 2時) (レス) id: 502e5707b6 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 名前さん» ストレートな言葉で照れました…ありがとうございます (2020年12月2日 16時) (レス) id: 2e704aa56d (このIDを非表示/違反報告)
名前(プロフ) - 好きだ… (2020年11月29日 17時) (レス) id: 822832712f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燕
| 作成日時：2020年7月26日 11時
