保健室登校２【BL】 (ページ41)

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８４．方翼の羽をむしろうページ41

赤羽鈴side

「っっ………はぁっ、はぁ……」

駆けるように、
走る

　
息が苦しい
肺が痛い

ちょっと止まっては、
走り出すのを何回か繰り返すと、あっという間に病院についた

集めたお金は、
スマホのアプリの何かに入っているらしくさっき銀行で全額おろした

銀行から、
病院は目と鼻の先だが信号やら、横断歩道やらでかなり時間がくわれてしまった

まあ、そんな事はどうでもいい

お医者さんに早く会わないと

ソファーにもたれながら、
自分の番号が呼ばれないかじっと待つ

『thirty-five.』

俺だ…

走りたいけど、
病院内ではダメだから
ゆっくりゆっくりと、でも足幅を大きくして歩く

あの女医さん…薦岡先生と会うのはいつぶりだろうか

ガラッと、
扉を開け中にはいる

笑顔を浮かべている
薦岡先生

「どうしたんですか？」

『目標金額、達成おめでとう。
クラウドハンティングと水色枠の白い鳥であつめるとは、
先生びっくりしたよ。』

「ありがとうございます。
あの、ところでAの手術なんですが………」

『君には、
ちょっと前少しだけ話したよね。
それを、詳しく話すね。
あ、そうだった。

Aさんは、
肌に手術跡が出来たら嫌かしら？』

「多分、はい。
動揺すると思うので、わからない方が言いかと。」

『うーん、そっかぁ。
じゃあ、二択あげるからどっちがいいかよく考えてね。

一、傷跡があるが薄くあまりわからない。
二、器具を装着。
身体に穴をあけ、そこにパイプを突っ込んで心臓の役割をになってもらう。
ちなみに、自分の血の巡りがわかるので怖いってなき叫ぶ人もいます。

はい、どっち？』

「最初の方が良いかと。」
『うん。
そうだよね。

あ、因みに君たちは恋人同士だよね？』

「はい。」

いや、気恥ずかしいな…

『なら、ベッドで愛を語り合うということをした経験は………ある？
てか、したい？』

「…………っ、あ、ります。」

『あら、そうなの。
じゃあ、最後の方選んでたら亡くなるまで出来なくなるところだったわよ。』

「……え。
じゃあ、最初の方は？」

『リハビリする段階なら、
優しく。

リハビリとか終わって、完全復帰ならお好きなように。

鈴さん、そんな考えないで。
これは、真面目な話なんだからね。』