覇の回43 ページ43
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「……え？」
「あの日貴方は桐山の自宅に向かい桐山を殺害。その後桐山の携帯を使い自分の携帯に自宅に来るようにメールを送り一旦帰宅。
何食わぬ顔で午後桐山の自宅に再度訪れ、あたかも初めて桐山の死体を見たようなリアクションを取り、自分は大切な親友を亡くした悲劇のヒーローを演じた。
違いますか？」
有栖川はｺﾃﾝと首を傾げた。
そんな彼女を見て中間は怒りを抑えながら反論する。
「なんで僕が殺さなきゃいけないんですか？？理由は？動機は？
それにどうやって殺すんですか？貴方の話は筋が通ってるけど、証拠は無いじゃないですか！」
「動機に関してはご自分が一番よく分かっていらっしゃると思うんですけど、まぁそれは後ほど。
警察の容疑は完全に望くんに向いていたことに疑問を感じたんです。まるで仕組まれたように望くんが疑われている。
両親も勿論友達も2人の関係の良さは認めていて、望くんは見た目こそ不良っぽいんですけど桐山を殺す程の殺意や動機が見つからなかったんです」
それに、と付け加えた有栖川。
「事件当日の中間さんのアリバイ、もう一度聞かせてもらえますか？」
「……あの日は、一人暮らししてるアパートに1人で居ました」
「貴方のアリバイが無いことと、桐山の携帯から貴方の指紋が検出されたこと。そして、」
ポケットから紙を出し、それを広げ有栖川は突き出した。
「指紋の位置から貴方が桐山の携帯を使って打った文書が分かったんです。
これって証拠になりませんか？」
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作者名：ゆう☆
| 作成日時：2016年2月18日 3時
