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覇の回41 ページ41
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「でも実際それは後付けの理由に過ぎひんのです」
「後付け？」
「ホンマは、なんで刑事目指してるんか分からへんのです」
丸山の言葉に不信感を抱く。
有栖川は丸山の瞳を真っ直ぐ見た。
「記憶が曖昧なんですよ。気が付いたら警察学校いて、刑事なってたって感じなんです。
でもこの仕事続けたら自分がなんで刑事やってるのか分かるんかなって思って」
ちょっとお喋りが過ぎました、と言って丸山はパソコンに視線を戻した。
「丸山さん、今年幾つですか？｣
「へ？28歳になりますけど？ 」
「警察学校はどちらの？」
「京都の方です」
「そうですか 」
何かを考えるように有栖川は顎に手を添えた。
「なんでそんなこと聞くんですか？」
「………同期入社の2人が同じ時期の記憶を失う」
「同期入社？？記憶を失う？？」
「そんなこと……有り得ない……」
丸山の言葉など一切有栖川には届いていない。
そんな2人のいる未詳で、リフトが上昇する音が響いた。
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作者名：ゆう☆
| 作成日時：2016年2月18日 3時
