SPEC 覇の回 (ページ38)

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覇の回38 ページ38

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錦戸が帰って暫くして、未詳に丸山が戻ってきた。

事件の概要をまとめたホワイトボードを出し、2人で捜査会議を始める。

「結局桐山望は黙秘でした」

「そうですか」

丸山は有栖川のデスクの上の資料に目が止まった。

丸山の視線に気づいた有栖川は彼に資料を差し出した。

「捜査一課の後輩に持ってきて貰ったんです。目を通してもらえますか？」

「はい」

言われた通り目を通す丸山。

その表情に驚きが走るのを、有栖川が見逃さなかった。

「これって……」

「これはあくまでも私の推理です」

「でも、なんで？……」

「それは本人に確認しましょう」

丸山は携帯を開き電話をかけようとした刹那、思い出したように有栖川が声を漏らした。

「あ、あとこれも見てください」

携帯を仕舞った丸山は渡された別の資料に目を通す。

「これは……？？」

丸山が渡されたものは過去の不可解な事件をまとめたものだった。

しかも全て謎の不審死を遂げているのに手掛かりは何も無く、警察は事故死として片付けている。

「その事件、ある共通点があるんですけど分かりますか？」

「共通点…？」

「全員様々な人から恨みを買っているんです」

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