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覇の回34 ページ34
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『彼やったら相棒なれる？』
安田くんの質問は、あまりに愚問過ぎる。
警視庁のビルの屋上で、有栖川はそんなことを考えていた。
私のペアは和しか有り得ないし、これから先もそれは変わらない。
彼以外なんて考えられない。
「アリスさん、こんなとこに居たんですか？」
振り返ると丸山が心配そうにこちらを見ていた。
「丸山さん……。
どこ行ってたんですか？」
「気になることがあったので、ちょっと調べてたんです」
「そうですか」
丸山から視線を逸らし、警視庁の屋上から見える景色を目に写した。
頬を撫でる風は柔らかく、空は雲一つない晴天だ。
「桐山望のアリバイ、立証出来ませんでした。職員会議の間の一時間、彼は教室はおろか学校に居なかったんです」
「学校に、居なかった？」
「学校の校門を出てすぐの所にコンビニがあるんですけど、そこの防犯カメラ桐山望が走って学校を出ていき、40分後に走って戻ってくる所が写っていました。
彼が何処に居たのか、追求する必要があると思います」
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作者名：ゆう☆
| 作成日時：2016年2月18日 3時
