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覇の回19 ページ19
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警視庁を出て桐山の自宅に続く道を歩く道中、ずっと気になっていたことを丸山は口にした。
「そう言えば、左腕どうされたんですか？
怪我ですか？」
有栖川の左腕は三角巾で吊るされていた。
彼女は腕をチラリと見て頷いた。
「前に担当した事件で、ちょっと…」
「それって、やっぱり…」
「SPECホルダーにやられました」
有栖川の言葉に丸山は息を呑んだ。
「腕切断されなかっただけﾏｼですよ。
切られてもおかしくない状況でしたから」
なんてことないように言う彼女に丸山は掛ける言葉を無くした。
「SPECホルダーの中には危険な人間もいます。公安に来たからには危険と隣り合わせだってことも忘れないで下さい」
「…はい、 」
改めてとんでもない部署に来たと丸山は思った。
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作者名：ゆう☆
| 作成日時：2016年2月18日 3時
