SPEC 覇の回 (ページ14)

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覇の回14 ページ14

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刹那、未詳に続くリフトが上昇する音が響いた。

リフトには警視庁の受付兼未詳案内人の知念侑李と若い男性が乗っている。

「あ、知念ちゃんじゃないですか？」

「お久しぶりです」

にこっと有栖川に笑いかけた知念。

リフトから降りると１歩横にずれて、そわそわしている男性を紹介した。

「未詳にお客様をご案内しましたぁ！

それでは、張り切ってどうぞ！」

どうしていいのか分からないのか、男性はペコリと頭を下げた。

「知念くん、久しぶりだねぇ。元気してた？」

「お久しぶりです、大野さん。僕は元気ですよ～」

「良かった。そうだ！今度一緒にご飯に…」

「では、僕はここで。大野さん、有栖川さん、宜しくお願いします」

一礼し、満面の笑みを浮かべたまま、知念はリフトを下っていった。

ため息を吐いた大野は客人のことをすっかり忘れているようだ。

「…あのぅ」

「あぁ、すみません。マルちゃん、お茶持ってきてくれる？」

「マル…、あ、はい！」

突然あだ名で呼ばれた丸山。

直ぐに部屋の隅にあるポット元に駆け寄った。

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