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覇の回11 ページ11
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どこからかホワイトボードを持ってきた有栖川はそこにペンを走らせながら丸山に問いかけた。
「丸山さんは『超能力』とか『特殊能力』っていうものを信じますか？」
「いや、そんなもの信じるわけ……」
「信じるわけない、そう思いますよね」
腕を組む有栖川。
キョトンと首を傾げる丸山。
「でも実在するんです」
「アリスさん正気ですか？」
「丸山さん、突然ですが人間の脳はどれくらい使われていると思いますか？」
ホワイトボードに大きな丸を書いた有栖川。
その丸の中に小さな黒丸を書き足した。
「これが人間の脳の使われている部分です」
「……たった、これだけ？」
「人間の脳は約10%しか使われていないらしいです。しかし、"何か"が起こって残りの90%も使えるようになったら…。
超人的な身体能力、所謂超能力や特殊能力なんかを使う事が可能なんじゃないか、そう私は思っています。
それはまさに人類の進化。そしてそれを私達はこう呼ぶんです」
ホワイトボードにペンを走らせていた有栖川は、ペンを置き振り返った。
その拍子に靡いた髪が静かに肩にかかり、小さな唇から囁くように言葉を出した。
「SPEC、と 」
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作者名：ゆう☆
| 作成日時：2016年2月18日 3時
