SPEC 覇の回 (ページ2)

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覇の回2 ページ2

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「遠山優人、17歳、職業は学生」

パソコンの画面を見ながら、丸山隆平は呟いた。

丸山は警視庁交通部に所属している刑事で、主に白バイに乗ってパトロールや被疑者の確保に勤めている。

そんな丸山は先日ある男子高校生の交通事故を目の当たりにした。

その事故の被害者が、遠山優人だ。

「遠山は元々、出掛ける為にバイクに乗った…。なんでブレーキが壊れてるとこに気づかへんかったんや…」

丸山の脳裏には事故の情景が浮かんでいる。

その日パトロールをしていた丸山はスピードを出し過ぎている1台のバイクを発見した。

後方からスピードを落とすように呼び掛けるが、スピードはどんどん上がる一方だった。

危険を察知した丸山が急いで応援を要請しようとした刹那、カーブを曲がりきれなかったバイクは思い切りガードレールに衝突。

バイクに乗っていた男は放り投げられ、ガードレールはぐにゃりと曲がっていた。

バイクを路肩に止め駆け寄ったが、既に脈はなく出血や体の損傷が激しかった。

バイクに乗っていた男子高校生は、即死だったのだ。

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