まっしろ*３*【まじっく快斗】

カラクリ好きが作った金庫 ページ14

「お前らの後ろの扉、何かが刺さった跡がかなりついてるだろ？」


「あ、ああ…」


「そいつはきっと…このダイヤルを下手に回すと」


その言葉と同時に、カチッという音がしたと思ったら何かが凄い速さで飛んできた。


｢｢！？｣｣


「――って具合さ。まあプロに任せな！」





「…ねえ、この辺のタイルだけ新しくない？」


「ああ…」


「ん〜？」


ほら、この辺…とコナン君が指を指してキッドに言う。



カチッ



……え、


やな予感。


やな予感こそあたるもので、目の前の金庫の壁からなんか出てきた。



「うえええ！？お、オノ！？」



い、今キッドが腕引いてくれなかったら私たち死んでたって！！


なんてものつくるのさ！？

「さ、さすがカラクリ吉右衛門が作った大金庫…」



パカッ



「え、今度は何！？」


なんか動き出した。


と思ったら"成敗"と書かれた武士の格好の人形が出てきた。


｢｢｢…｣｣｣


「こいつは余計だけどな…」

とキッドが苦笑ぎみに言った。


「んじゃ、何で俺がここに呼ばれたかもう分かってんだろ？

俺の策だと知ってて、警察を追っ払ってくれたんだから…」


「ああ、最近の相談役の妙な行動でな！

毎晩夕食を自室でとるようになったのは、新鮮な水を得るため。

その夕食の皿を二枚ずつくすねてたのは、片方に水を注ぎ、もう片方に餌を盛るため。

そして、その二枚の皿を金庫の下の隙間に杖で奥まで押し込んでたって訳さ！

"もう少しの辛抱じゃ"とか声を掛けながら…」


そうだったんだ…。


「ああ、不運にもこの鉄の狸に飲み込まれた、」


だんだん開いていく金庫。

「こいつのためにな！」

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