ヘリクリサム４〜森田美勇人〜

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美勇人「Aちゃんが良ければ、森田という名前を受け取ってほしいです」







その次に出てきた言葉は、もっと想像していなかったことで。









美勇人「A。僕と結婚してください。」










次から次に溢れてくる涙は止まることを知らない。





どうしようと、反対の手で涙を必死に拭いながら、


嬉しいけど、でも、お客さんもいるし、


美勇人のファンもいるし、どうしようって。







それも考えちゃって、すぐに答えられなくて、

ただ、「…っ」と声にならない声を上げていると、

どこからか拍手の音が聞こえた。






それは、間違いなく客席の一部からで。







そしてその音は少しずつ会場中に広がっていって

気づけばスタンディングオベーションが起きていた。






そのお客さんの反応は、もちろんメンバーたちも予想していなかったことで。





目の前の美勇人は客席を見て涙をいっぱいに溜めるし、

メンバーでさえも感極まって泣き始める。





客席にも、そんなメンバーの反応にも戸惑う私を見て

６人は涙を流しながら頷いた。






それは、私への″許しの合図″だった。








「…お願いしますっ」








その瞬間、美勇人はポロポロと涙を流し、







美勇人「幸せにする」







と言って花束を渡してくれると、優しく抱きしめてくれた。










真田「おめでとうっ…！！！！ほんとおめでとう！！」


涙を流しながら笑顔で拍手してくれる人






諸星「Aみゅ夫婦だ〜！！！！」


泣きながら両手を上げて喜んでくれる人






萩谷「悔しいけどお似合い！！！」


涙を拭いながら拍手してくれる人







顕嵐「A、美勇人さん、おめでとう…っ」


本当に珍しく泣いて眉間にシワを寄せてる人







長妻「…うっっ」


泣きすぎて喋れてない人








安井「…っ」



涙を客席に見せたくないから背中を向けて目を擦ってる人










こんなにも泣いて喜んでくれるメンバーの優しさに

止めどなく涙が溢れ続けた。










こんなにも幸せな日が



まさか私の目の前に広がるなんて。






ずっとずっと、想像もしていなかったな。

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