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なんとなく、隣に座るかなって思って

ちょっと横に寄ってみると

そんな私をジーッと見て、腰を下ろす美勇人



美勇人が座ったことにより、より一層

座り心地が深くなる





美勇人「……この前は、ごめん」



「…え?」






突然謝るから、ビックリした






美勇人「…いや、突然さ、あんなこと…

…しちゃったからさ……」






あんなこと。


それに当てはまるのは一つだけ。




抱きしめられたこと。







「…あ、え、いや、全然。気にしてないよ」



美勇人「…抱きしめちゃったこと、ほんと、

めちゃくちゃ反省してて、いや、

……怒ってるよな?」







私があの日から目を合わせないこと


美勇人はずっと、怒ってるって

勘違いしていたのか




そのとき初めて気がついた







「違うよ!怒ってないよ、全然

ただ、なんか恥ずかしくなっちゃっただけで…」



美勇人「…え、そうなの??」







拍子抜けしたような様子の美勇人は

ちょっとホッとした表情を見せた







美勇人「まぁ、でもさ。


軽率に抱きしめてしまったことに変わりはないから。

謝る。ごめん。」






座りながら頭を下げた。



 
一つ、気になること





それは、″軽率に″という言葉





私はあの時、抱きしめられたことに

正直、嬉しくて期待しちゃったけど

美勇人は、軽率だったんだ






「…そっか、軽率に、か…」


美勇人「……」


「……そりゃ、軽率に、だよね。」


美勇人「……」






何か、言い返してくるかなと思ったけど

何も言わないことからして

いとも簡単に肯定と捉えることができた







「…ほんと、美勇人さんって怖いね」



美勇人「…怖い?」



「…うん、あんなことしたらさ、女の子はみんな

期待しちゃうよ??」



美勇人「…」






なんか言えばいいのに。







「ああいうことは、″美勇人くんって

私に気があるのかな!″とか。

勘違いさせることになるよ??」



美勇人「……」






ううん。


なんか、言ってくれればいいのに。







「……軽率にそんなことしたらダメだよ」


美勇人「…」






嘘でも、いいから。







「……私でも勘違いしそうになるよ??

同じメンバーだし絶対になにもないのにね」



美勇人「……ん、ごめん。」






やっと言ってくれた言葉は、


私の期待する言葉と真逆の


謝罪の言葉だった

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- とっても、面白いです! (2020年9月12日 23時) (レス) id: 49efc44e7b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:barumi | 作成日時:2020年8月16日 23時

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