20. 安井謙太郎side ページ20
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現在
安井「A、一回水飲もっか」
あの時と同じような弱々しい追い詰められた表情の
Aにいてもたってもいられず
水を持って歩み寄る
「あ、ありがとう」
ペットボトルを受け取って一口飲んだAは
それをまた少し前の床に置き踊り始めた
チラッと美勇人を見ると、ペットボトルを手に
しゃがみながらジーッと、踊るAを見つめている
真田「Aさ、ちょっと休まないと
ほんと、倒れるよ。3分でもいいから座ったら?」
さなぴーが声をかけても、「大丈夫!」と
全然大丈夫じゃない顔で笑ってそう言う
踊る身体は止まらない
するとついに俺の横を
背の高いアイツが通り過ぎた
そして踊っているAの肩を
少し強めにガシッと掴む
Aの動きが止まった
森田「″あの頃″とはもうちげーだろ。
今は、7ORDER Project」
その言葉に、Aだけじゃない
俺らもハッとした
もう、蹴落とされる世界じゃないんだ
自分たちの、8人だけの、世界なんだ
美勇人がそっとAの頭に手を置く
そのとき
俺も目を疑った
Aの目から大粒の涙が溢れていたから
Aの涙を見たのは、
3回目だった
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の - とっても、面白いです! (2020年9月12日 23時) (レス) id: 49efc44e7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:barumi | 作成日時:2020年8月16日 23時