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駅の周りを少し歩く
だけど紫耀はなにか話すわけでもない
「なんで黙ってるの？」
平野「ん？」
「時間ないんでしょ？」
平野「…うん」
１０分でなにを話せばいいのか
わからない
きっと紫耀もそんな気持ちなんだと思う
「紫耀ってさ、いつもタイミングいいよね」
平野「…」
「今日もちょうど話したいことあったからさ」
平野「…なに？聞くよ？」
「１０分じゃ足りないよ」
平野「………うん……ごめん」
紫耀が苦しそうな声で謝る
そうしてるうちに、
まもなく２番線に各駅停車が止まります
という電車のアナウンス
「…10分ってこんなに短かったっけな〜」
平野「…」
「せっかく来たんだからさ、明日帰れば？」
平野「……ごめん、行かなきゃ」
そんなのわかってる。
仕事があるんだから
ここに泊まることはできないこと。
でも、３ヶ月近く会っていなかった紫耀に
久しぶりに会えたのに１０分だなんて
あまりにも短くて
「…わかってるよー」
平野「…ごめん」
「わざわざ来たのにごめんしか言ってないよ？」
せっかく来たのに
ずっと眉間にシワが寄っていて
なにも喋らない紫耀
そこに眩しい光で
紫耀を遠くへ運んで行ってしまう電車が
やってきてしまった
平野「１０秒だけ…」
平野「１０秒だけ、くれる…？
すると来た電車を見て突然そう言う紫耀
「１０秒？うん、１.２.３…」
３秒を数え終えたとき
力強く腕を引かれ
紫耀の甘い匂いに包まれていた
え、私、紫耀に抱きしめられてる？と
驚いた瞬間、
紫耀が体を離し
私の顔を両手で包んで
気づけば唇が重なっていた
電車が到着した音も
アナウンスの音も
全てが聞こえなくなる
そして電車が出発してしまう瞬間
紫耀は私から離れ
その電車に乗り込んで行った
私は手を振ることもなにもできず
過ぎていく電車に背を向け
しばらく動くことができずにいた
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0rs3291t2b10z8m(プロフ) - 初めまして今日で一気見させてもらいました！みんな切ない…できれば廉くんとくっついて欲しいです。 (2020年4月24日 16時) (
レス) id: a8256f39cf (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 平野くんとくっついてほしいです！ (2020年4月24日 13時) (レス) id: 0543a209ec (このIDを非表示/違反報告)
きしみや(プロフ) - みんな切ないけれど、私は平野くんに幸せになって欲しいなと思います(´ｰ｀)更新楽しみにしてます！！ (2020年4月23日 2時) (レス) id: 7e56256ccc (このIDを非表示/違反報告)
名無し35453号(プロフ) - この作品をきっかけにまたドラマの方も見にいっちゃいました！更新頑張ってください。 (2020年4月21日 20時) (レス) id: 7cae96bf4e (このIDを非表示/違反報告)
barumi(プロフ) - 名無し35453号さん» 結末を悩むところですが…これからの展開をお楽しみください！ (2020年4月20日 14時) (レス) id: a3ada5e282 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：barumi
| 作成日時：2020年4月18日 23時
