春の線香花火 ２

73. ページ23

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Aside





廉と顕嵐と岸くんはみんな先に

BARを出ていき私は一人になった




「廉さ、どんな気持ちなんだろうね」



神宮寺「ん？」



「友達に売れっ子がいるって」



神宮寺「まぁ意識はしてるだろな」



「絶対してるよね？

だってこれまでこんなにずっと一緒にいるのに

阿部顕嵐の話、聞いたことなかったんだよ？」





阿部顕嵐といったら、最近私も耳にしていたくらい

かなり売れているアイドル



BARに行って阿部顕嵐がいた時、

思わず「え！！なんで！」と叫んじゃったくらい

　


そして隣にいる廉が「うるさいて笑」と笑いながら

切なそうにしていたのを思い出すと同時に




もう一つだけ思い出すこと





それは






″永瀬「…あー、昔、目指してた時も

あったんですけどね」″





廉と出会った時に、撮る側じゃなくて

撮られる側かと思ったと言った私に

言った言葉だった




あの時の切ない目は今でも思い出すことができる







神宮寺「で、Aは？もう明日じゃん出発」



「そうだよー、東京行ったらすぐに

怒涛の面接ラッシュ」





ーそんな中で気づけば引越しは明日に迫っていた

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