春の線香花火 ２

61. 永瀬廉side ページ11

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永瀬廉side




ーPrince BAR






岸「紫耀いつ大阪いくの？」



平野「４日後」




休日の昼間、BARに行くと

岸くんと紫耀がいて

大阪に行く紫耀と東京に行くAの日にちが

もうすぐそこまで迫ってることを知った





永瀬「あ、やば。じゃあ送別会しよか」



平野「いや、いいよ。そんなのしなくていい」





なぜか冷たく言い放つ紫耀。





岸「なんでよ。Aも一緒に送別会だよ」



平野「だからいいって」





いつものノリの良さがどこにも見当たらない





永瀬「なにそんなムキになってんの？」





そう言うと、紫耀は大きくため息をついた





平野「…あのさ、いつまでそんなこと

やってるつもり？」





まさかの言葉に空気が張り詰める





岸「今更なに言ってんの？

紫耀だって散々はしゃいでたじゃん」





岸くんの言葉に紫耀は立ち上がり





平野「…ごちそうさま」




と言って店を出ていった。





岸「…なんだよあれ」





しばらく張り詰めた空気が続く。





神宮寺「ま、あれだよ。住み慣れた街を離れるのは

想像以上にきっと不安が大きいんだよ」



岸「…でも俺らに当たることもないよな」



神宮寺「まぁな。でも紫耀もさ、

いろんな葛藤抱えたまま向こう行くみたいだし

それくらいの気持ちは理解してやろうよ」





神の言葉も一理あり、頷くと

空気を変えようと玄樹が美味しそうな

デザートを出してくれて



みんなの笑顔が戻った

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