76. ページ27
.
明智「……のぶおには、頼んないけど」
原田「え、なに？？」
明智「…のぶおには、頼んないけど」
原田「なに？？のぶお？？はい！大きな声で！はい！！」
明智「うるせぇよ……のぶお、さ…」
原田「なに」
明智「……頼りたくないけど、一個だけ、お願いさせてよ…」
原田「なんでも言いなさい」
…そう言いながらも、どこか躊躇ってしまう。
だって今まで誰かを頼ったことなんてなかったから。
原田「些細なことでもいいの。…いまお前が思ってること、言いなさい」
明智「……A」
でも、のぶおは、大丈夫な気がした。
明智「……Aを、助けてやって………」
振り絞るようにして出した声は、次は″大きな声で″とは言われなかった。
その代わりに、俺を見つめて、ゆっくり首を縦に振る。
明智「…俺じゃ、力にならねえんだよ。何回も何回も助けようとしたのに。…勝てねえんだよ。大人の力には………だから…頼むよ……俺の代わりに、助けてやって…」
本当は自分が助けたい。
だけどそれができない。
でも頼る人がいなかった。
明智「…Aは俺だから。俺にとってAは自分と一緒だから」
自分よりもAが助かれば十分なくらい、俺はAが大切だ。
原田「………任しとけ。お前のお願いは聞かせてもらった」
力強くそう言うと、原田はその場を出て行った。
なんだか本当に助けてくれそうな気がして、初めて希望の光が見えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
# 永瀬 結海 - いつも、更新楽しみにしてます！ 頑張ってくださあい ！！ (2019年7月4日 19時) (
レス) id: bce38eef0d (このIDを非表示/違反報告)
barumi(プロフ) - 愛美さん» ありがとうございます…！！（ ; ; ）不定期な更新で申し訳ありません…！ (2019年7月1日 23時) (レス) id: a3ada5e282 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - 続きが気になります！ (2019年6月23日 13時) (レス) id: 337efc6262 (このIDを非表示/違反報告)
いっちー - 続き見たい！ (2019年6月16日 7時) (レス) id: 2169c2a8bd (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - この作品面白いですね！夢主ちゃんも救われますように！ (2019年6月14日 9時) (レス) id: 337efc6262 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：barumi
| 作成日時：2019年6月2日 18時
