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63. ページ14

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俺はカバンを手繰り寄せ、カバンを抱きしめる。


そのとき、部屋の扉がドンッと開いた。


その音にビクッと体が大きく震え、思わずすごい勢いで起き上がって壁に背中をつけて腕を顔の前に持っていく防衛体制に入る。


しかし、入ってきたのは父ではなく、俺の誰よりもの理解者、Aだった。



「…秀一……」



その途端、安心したのと、父親への恐怖と、殴られた痛みと、母親が出て行った悲しみと、全てが溢れて溢れて。


涙が止まらなくなった。



「秀一…!!」



Aは走って俺をギュッと抱きしめる。


俺はそんなAに縋るようにして強く抱きしめ返すと、震えて泣いた。


Aも、泣いてた。



そこからどれくらいの時間が経ったのだろうか。

警察が家に来て、俺は警察署で、「これから面倒見てくれる人とかいるのかな?」と聞かれた。



明智「…大丈夫です。迎えにくるって書いてあったから。手紙に。それに、心の支えになる人も、いるから。」



200万円の入った封筒を強く握りしめる。


警察官はパトカーで家まで送ってくれた。

誰もいないはずの部屋に帰ると、Aが部屋にいてくれていた。



「…おかえり。明智。」

明智「…A。」



おかえりと笑顔で言ってくれたAの腕にも、痛々しく幾多もの痣があった。

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# 永瀬 結海 - いつも、更新楽しみにしてます! 頑張ってくださあい !! (2019年7月4日 19時) (レス) id: bce38eef0d (このIDを非表示/違反報告)
barumi(プロフ) - 愛美さん» ありがとうございます…!!( ; ; )不定期な更新で申し訳ありません…! (2019年7月1日 23時) (レス) id: a3ada5e282 (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - 続きが気になります! (2019年6月23日 13時) (レス) id: 337efc6262 (このIDを非表示/違反報告)
いっちー - 続き見たい! (2019年6月16日 7時) (レス) id: 2169c2a8bd (このIDを非表示/違反報告)
愛美(プロフ) - この作品面白いですね!夢主ちゃんも救われますように! (2019年6月14日 9時) (レス) id: 337efc6262 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:barumi | 作成日時:2019年6月2日 18時

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