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言葉を失った。その後さりげなく菅田くんが病室を出て、医師に相談しに行ったらしく、すぐに医師が駆けつけ、Aの脳内記憶を確かめるテストが始まった。
結果は、一目瞭然だった。
Aの記憶は、数年前で止まっていた。それは僕とAがまだ共演する前。
当然、Aは僕との記憶を何一つ覚えていなく、憧れている人 ただそれだけの肩書きの頃へ戻ってしまった。
病室にいたら、「窪田さん、あの！」と、気を遣っている言葉しか投げかけてこないから、Aの心を休めれるためにも病室を出た。
「…窪田くん」
するとそこへ菅田くんが現れて、隣に腰掛ける。
「……ここに、一度、賢人呼んでもいいですか。賢人はまだ何も知りません。事故を起こしたことも。記憶がおかしいということも。何も。何一つ。」
「……」
何も答えることができない。
それは、最悪の結末が見えてしまうから。
もう一生、僕とAが交わることのない、最悪な結末。
「…大切な、友達、大切な、後輩として。Aの事故を、俺は、賢人に伝えたいです。」
出来ることなら、現れて欲しくない。
自分が惨めに思えてしまうから。
自分以外に頬を赤らめるAなんか、見たくない。
だけど、それはただの自分勝手な思いで。Aが記憶を失う前、仕事など不安な時に僕と会うことを待っていた時のように。いま、賢人を待っているなら…
「…わかった。ここに、呼んであげて」
頷いてポケットから携帯を取り出した菅田くんの手は、微かに震えていた。
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にまる(プロフ) - 面白すぎて一気に読ませて頂きました。続編あったら是非読みたいです。結婚式や結婚後、子供ができたりそんなお話もみたいなーって思います。気が向いたらまた戻ってきてください。 (4月25日 13時) (
レス) @page50 id: 6eca7e3ed7 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 一気に読みました。とても面白かったです。 (2021年11月21日 1時) (レス) @page50 id: 951bb9cd74 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 素晴らしく泣けました。 (2019年6月30日 14時) (レス) id: 5c3caf13a2 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新される度に楽しく読ませて頂いてましたが完結したことで寂しさもあるけれど番外編など更新する日を楽しみにしてますｗ (2019年1月15日 1時) (レス) id: e51431c63b (このIDを非表示/違反報告)
杏 - お疲れさまでした！！もう本当に楽しくて楽しくて！たまりません！！番外編など楽しみにしています！！ (2018年12月29日 21時) (レス) id: e0a13c1c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：barumi
| 作成日時：2018年6月10日 22時
