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監督「よーい、はい！」
″
「亮太！目ー覚めたか！！」
「…貴方……誰ですか？」
「りょ、亮太くん…？」
「……貴方も…誰ですか？……僕、誰？」
″
監督「カットー！！…おっけい！」
…ゾクッとした。マサさんの冷たい眼差しに。
そうだ。私、今までマサさんとたくさん共演させてもらってきた中で、こんな目で見られることがなかったんだ。
いつも、マサさんに好かれてる役だったから。
「……」
「……窪田くんの演技やで、A」
小さな声で隣でボソッと誰にも聞こえないようにそう言った将暉くん。
そうだ、演技だ、演技。
将暉くんのおかげで改めて我に帰り、マサさんを見ると、病院服を着たまま「…ん？」と優しい笑顔を向けてくれる。
……マサさんの演技力に…こんなに苦しめられる日が来るとは。
気まずい晩餐会の撮影も、今回は亮太の叫び声がない。それだけで物足りなく感じた。
次は私が亮太の記憶を取り戻そうと試行錯誤するシーンだ。
ソファに座って、気持ちを高める。リハーサルまではにこやかに笑っていたマサさんも、準備が整うにつれてだんだんと顔が変わっていく。
カメラ回りました という声が聞こえた頃には、記憶を失っている亮太に変わっていた。
監督「よーい、はい！」
「亮太くん、ずっと言いたかったことがあるの」
「……はい」
「亮太くん……私、亮太くんのことが好きです。お付き合いして下さいませんか？」
「………えっと…ご、ごめんなさい………。こんな綺麗で優しそうな方に告白してもらえること、本当に嬉しいんだけど。僕、貴方のこと何もわからなくて……だから…ごめんなさい」
亮太の困ったような顔。まるで、本当に困っているような表情と、声だ。
そのとき、結子と隆汰の撮影後に告白した時のことを思い出した。
あのとき。私は、マサさんを困らせる覚悟で想いを伝えた。もし。本当に困らせることになっていたら。
こんな顔して、こんな声で、こんな風に謝られたのだろう。
そう考えると、本気で潤んできた瞳。動揺した。
「…嘘だよね？亮太くん。本当は記憶戻ってるんでしょ？？私のこと、驚かそうとしてるの？？…ねぇ、嘘って……言って…」
監督「はいカット！！素晴らしい！！」
もう優しい目を向けてくれてるマサさんを見て。心の底から、この恋が叶って良かったと思った。
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すず(プロフ) - わたしも窪田くん好きなのでめっちゃ面白いです！更新も大変だと思いますが頑張って下さい！o(^-^)o (2016年12月23日 11時) (携帯から) (
レス) id: 428f848dc5 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新お疲れさまです。窪田くんの突然の質問にドッキドキですね……！！これからの展開がとっても楽しみです((o(^∇^)o))それと、主人公ちゃんだけが味覚にずれがあった理由も気になって仕方がないですっ！ (2016年12月23日 0時) (レス) id: c72cfa23a3 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 更新おつかれさまです！！けんと君好きなので嬉しいです(｡･ω･｡)リクエストで親友(菅田くんふみちゃん)でごはん食べに行くのを見たいです！！ (2016年12月22日 16時) (レス) id: dcfd713008 (このIDを非表示/違反報告)
月読(プロフ) - ぎゃーしょっぱいとかのくだりがすごく気になる！作者様のことだから何かとつながっているのかなーとか、ドキドキワクワクしながら読んでしまいます！！本当にやばいです笑笑 コメントも何回もしちゃいますね…そしてけんとくん！！色々とやばいです笑 (2016年12月22日 15時) (レス) id: 720095c5ce (このIDを非表示/違反報告)
高木 - いつもありがとうございます。おもしろいです！ (2016年12月22日 14時) (レス) id: 84fb9620f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：barumi
| 作成日時：2016年10月22日 19時
