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今までの話を加奈に説明していたら、あっという間に新木場駅に着いた。
どうやら私と紫耀くんは同じ方向らしい。
「 じゃぁ、私は反対だから。 またね！
紫耀くんもAをよろしくお願いします！！！！ニヤニヤ 」
と、手を振っている加奈。
「 まかせてー！ ばいーばーーーい 」
と大きく手を振る紫耀くん。
あんな短時間でも、加奈と紫耀くんは多少打ち解けたようだった。
駅の階段を降りる。
2人きりの状況に緊張して話題が浮かばない。
沈黙になる。
…
「 2人きりやねー。 」
沈黙を破ったのは紫耀くんだった。
「 緊張する、 」
といって、こっちを向いて笑ってみせた紫耀くん。
いつもテレビでみる紫耀くんと違って、
少し頬が赤く染まって見えた。
「 Aちゃんと、こうやって話すの、ほんま嬉しい。 」
『 私も、嬉しい、です。 』
「 あ、そや。 敬語やめへん？
あと、紫耀 ”くん” も。」
『 え？無理です…
じゃなくて、 無理だよ！
紫耀 … くん。 』
急に立ち止まって、
真顔になる紫耀くん。
「 紫耀 」
『 え？ 』
「 はーーーーやーーーーくーーーー。
紫耀 」
『 … 紫耀 … ？ 』
小声でつぶやくと
満面の笑みになる紫耀くん。
「 あかん。 ほんまに可愛ええな、Aちゃん。
あ、そや。俺も呼び捨てでええ？
A 」
紫耀くんに名前を呼び捨てにされ、不覚にもドキドキしている自分がいる。
「 そ、そんな照れることないやろー。笑 」
と言って、
顔を真っ赤にしながら
私の頭をポンポンする。
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作者名：りー
| 作成日時：2015年9月12日 21時
