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少し混みあってきて、紫耀くんのテーブルにはキッチンの人が料理を運んだ。
まだ、帰ってないよね？
私ももう終わる時間だ。
次の時間の人と、キッチンの人に挨拶をして、店をでる。
まだ降っている雨。
地上に出る為に階段を登り、扉を開ける。
そこに見覚えのある男性が1人。
「 あ、Aちゃん。 仕事終わりなん？ 」
『 紫耀くん！ 今、終わったところです。 』
「 俺、店でたはいいものの、傘、持ってへんねん。笑 」
と言って、私の持ってる傘に目をやる。
『 私のでよければ、貸しますよ。 』
正直一本しかないけど、紫耀くんが困ってるって思ったら咄嗟に出た言葉。
「 えっ？ でもAちゃんのが無くなってまうで？ 」
『 あー… 、 店の人に借りるんで大丈夫です！！ 』
咄嗟についた嘘。
「 んー。 じゃぁさ、また今度この傘返すね！
だからー…
連絡先、交換しない？ 」
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作者名：りー
| 作成日時：2015年9月12日 21時
