アイドル × 一般人 ★sho.hirano (ページ11)

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さらに、その隣にやってきたのは永瀬廉くんだった。

私を見るなり驚いた顔をする廉くん。

特にアクションは起こさなかったものの、
紫耀をつついてヒソヒソ喋っている。

開演しても、隣にいる紫耀くんにドキドキしすぎて集中できない。

時折「ははっ！」と笑う紫耀くんの声でさらにドキドキが加速する。

いっそのこと舞台を見ずに紫耀くんのお顔を眺めて居たいところだけど、近すぎてそんなことはできない。

客席の退場間際に帰る準備をする紫耀くんと廉くん。

誰にも気づかれないように私の顔をもう一度見て、

「こちらこそありがとう。またな」

と小声で囁いて席を立った。

きっと、この間急にありがとうだなんて言ったから、その返事だろう。

後ろにはニヤニヤしている廉くん。

廉くんが私を見ては会釈する。

紫耀くんに背中を押され、廉くんも一緒に帰っていった。

気づけば客席から拍手が沸き起こり、舞台は終わっていた。

「 A、凄すぎるよ…！！」

と、後ろから一部始終見ていた加奈に言われる。

放心状態のまま、帰宅した。

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