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今は心理学の講義前。
いつからか私の隣には必ず紫耀が座っている。
ミニテストに備えて勉強しているが、やたらと気になる隣からの視線。
あれ以来、紫耀は必要以上に私に近づいてくるようになった。
紫「 Aー。 」
「 んー? 」
紫「 なあー。Aー。 」
「 何? 」
こんなことは日常茶飯事で、紫耀に視線を移さず空返事をする。
だいたいいつも「んー。なんもない笑」とか言って笑って終わるんだけど今日はしつこい。
紫「 Aー。」
「 なーに? 」
紫「 なあなあ!!
「 もお!!!何!!! 」
勢いよく紫耀の方を見ると、少し驚いた表情で携帯の画面をこちらに見せていた。
紫「 ごめん、怒らすつもりや無かったんやけど…。 」
「 私こそ…いつもみたいに何でもないって言うのかと思って」
紫「 俺の日頃の行いが悪いんや… 」
うえーんって、泣き真似をしながら上目遣いでこちらの様子を伺う紫耀。
私がプッと吹き出すと、安心した様にふにゃっと笑う。
何しても可愛いしカッコいいからズルい。
こんな評価をしてしまう私を知ったらきっと廉は「溺愛しとるやん」なんて言ってまた鼻で笑うんだろう。
紫「 廉が、俺と柊真とA4人で遊ばへん?て。」
「 え…廉と柊真って知り合いだったっけ? 」
紫「 え? 同じグループやったもん。」
「 え? 」
紫「 ……あれ?俺言ったらアカンこと言った? 」
柊真がアイドルだった…?
柊「 どうしたん、深刻そうな顔して。笑 」
急に現れた柊真。
「 …なんで黙ってたの? 」
柊「 なんだよ急に!笑 」
紫「 柊真ごめん。 」
紫耀が深刻そうな表情をしているのを見て柊真が何かを察した様子。
柊「 ごめん、隠してたというか、いつかは言おうと思っててん。 」
柊「 Aは相手と自分の立場を考え過ぎる所があるから、本当の事言って俺から離れてったらどうしようと思って今まで黙ってたんよ。 」
パッと紫耀を見てはにかんだかと思えば、
柊「 けど。
そんなAも、紫耀のおかげで考え変わったみたいやし! そろそろ言うタイミングやったな。 」
「 …うん。元アイドルって正直ビックリしたけど、柊真は柊真! 」
柊「 よし!4人で遊ぶの決定な! 」
柊真の言う通り、前の私なら柊真と距離を置いてしまったかもしれない。
今の私がいるのは紫耀みたいな人に出会えたからなのかな。
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りー(プロフ) - ととろさん» ありがとうございます(;_;)私も岸君には平野君から奪う勢いで頑張って貰いたいと思ってます!笑 亀更新ですがお付き合い下さい(^_^*) (2016年11月28日 2時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
ととろ(プロフ) - 一番好きな作品です!平野くんとくっついてほしいのですが岸くんももっと頑張れ!とゆう気持ちでみています笑これからも更新頑張ってください! (2016年11月27日 20時) (レス) id: ceb33ecd27 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - はるひさん» ありがとうございます!きゅんきゅん出来ましたか?まだまだ平野君との絡みシーンが少ない気がしてますので、今後期待して待っていて下さい(*^^*) (2016年11月23日 0時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
はるひ - このお話面白いしきゅんきゅんしました!次の更新も楽しみにしてます(*´ч ` *) (2016年11月21日 15時) (レス) id: c2bed1d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - わさおさん» 初コメントありがとうございます! 読者様の声が気になっていた所なのでとても嬉しいです。亀更新ですが今後ともお付き合い下さい(●´ω`●) (2016年11月14日 1時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りー | 作成日時:2016年10月24日 1時