◯13 ページ14
.
学科の講義が終わり、柊真に別れを告げて次の教室へ向かおうと扉を開けた時、
紫「 Aちゃん。 」
急いでこちらに来たであろう紫耀君に呼び止められた。
「 ん？ どうしたの？ 」
紫「 次も同じ講義やろ？
その…
一緒に行かへん？ 」
一瞬何を言われてるかわからなくなった。
ドキッとして、その場で硬直していると紫耀君は慌てた様子で「 嫌なら、ええんやけど…」とボソッと呟いた。
「 ゃ……嫌じゃない。 行こ？ 」
内心は叫びたくなるほど爆発しそうな気持ちを抑えて満面の笑みで答える。
紫「 ほな、行こか。 」
周りからの視線も気になりつつも、2人で次の教室へ向かう。
紫「 なんかごめんな。 視線、気になる？ 」
「 あっ、ううん。私は大丈夫だけど、紫耀君こそ大丈夫？ 」
紫「 俺はもう慣れっこ。 」
( こんな女と2人で歩いてること心配してるんだけどな…笑 )
全く周りを見ず堂々と歩いてる紫耀君。
急に何か思い出したのか 「 あ。 」と声を出した。
紫「 さっき柊真が、超失礼なこと言ってたやん？ 」
「 あー、あれは気にしてないよ。笑 」
紫「 柊真も否定してたけど、俺ほんまAちゃんは可愛ええと思うで？ 」
！！！！
この人は、なんて罪な男なんだろう。
こうやって何人の人を落として来たんだろう。
思ってもないことも照れずに簡単に言えちゃうのかな…。
さっきの柊真の言葉もだけど、やっぱり信じきれない自分がいる。
「 そういうこと、よく言うの…？ 」
その言葉を発した時に、言ってしまった自分に後悔した。
紫耀君は少し顔を曇らせてから、教室のドアの前に立ち尽くす。
こちらから顔が見えなくなったが、悲しい顔をしているのがすぐ想像出来た。
紫「 確かに俺はそういうことを仕事にしてるんやけど、ちゃうねん。
俺はファンの子にも真実しか言わへん。
元々照れ屋っていうのも関係してるんやけどさ。笑
ファンの子が大好きなのも、大切なのも事実やからこそ、いざという時にしか言わへんねん。 」
教室のドアノブをゆっくり回し始める紫耀君。
少し開けた状態でもう一度こちらを向く。
「 …だから、今のだって誰にも言ってるんじゃなくてAちゃんやから言うたんやで？
恥ずかしいことあんま言わせんといて。 」
そう言った紫耀君の顔は、またあの日のようにピンク色に染まっていて私の心をくすぐるようだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1933人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りー(プロフ) - ととろさん» ありがとうございます(;_;)私も岸君には平野君から奪う勢いで頑張って貰いたいと思ってます！笑 亀更新ですがお付き合い下さい(^_^*) (2016年11月28日 2時) (
レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
ととろ(プロフ) - 一番好きな作品です！平野くんとくっついてほしいのですが岸くんももっと頑張れ！とゆう気持ちでみています笑これからも更新頑張ってください！ (2016年11月27日 20時) (レス) id: ceb33ecd27 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - はるひさん» ありがとうございます！きゅんきゅん出来ましたか？まだまだ平野君との絡みシーンが少ない気がしてますので、今後期待して待っていて下さい(*^^*) (2016年11月23日 0時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
はるひ - このお話面白いしきゅんきゅんしました！次の更新も楽しみにしてます(*´ч ` *) (2016年11月21日 15時) (レス) id: c2bed1d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - わさおさん» 初コメントありがとうございます！ 読者様の声が気になっていた所なのでとても嬉しいです。亀更新ですが今後ともお付き合い下さい(●´ω｀●) (2016年11月14日 1時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りー
| 作成日時：2016年10月24日 1時
