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小さくても、ずっと持ってると重く感じるスイカ。
ゆっくりと運んでいたら足音が聞こえて、その場に立ち止まる。
あれ?もう岸君置いて来たのかな?
「 岸君? 」
木の影からひょこっと顔を出した彼。
紫「 岸君やなくてゴメンな? 」
「 紫耀!! 」
紫耀が現れたことに内心喜んでたなんて思ってもいなそう。
「 岸君…と会わなかった? 」
紫「 会ったで。俺行くからもう大丈夫って伝えてある。 」
私の持ってたスイカを軽々と奪い持ってくれた。
紫「 1人じゃ寂しいから、着いてきてくれへん? 」
ただ紫耀の後を着いていくだけなのにさっきと同じくらいドキドキしてうるさい心臓。
先ほどの川に着き、一度スイカを降ろした紫耀。
近くの岩に腰掛け、ポンポンと石を叩き隣に座ってと合図をしてくる。
恐る恐る隣に座ると、紫耀がゆっくり口を開いた。
紫「 …さっきどうやった? 」
「 さっき…って? 」
紫「 岸君に抱きしめられとったやん。 」
言葉を吐き捨てるように遠くを見ながら言う。
紫「 俺も取り行こう思って進んでったら。見てもうたんよ… 」
「 あれは…事故で! 」
紫「 手も、繋いどったやろ。 」
何か勘違いされてしまいそうで、必死に誤解を解く。
あなたが誰を思っていようが…悔しいけど、私が好きなのは紫耀だから。
紫「 ゲームとか言っておいて、元々デキてたん? 」
「 あれは…!
岸君がポイントが欲しかっ」
いきなり視界が真っ暗になり、紫耀に抱きしめれていると気づく。
「 しょ… 」
紫「 黙っといて。 」
珍しく命令口調な紫耀。
離れる気にもならず、大人しく身を委ねる。
首の後ろ側に手が回ったかと思えば、
考える暇も無く紫耀が私にキスをした。
「 なん、で… 」
そう言うと、くるっと背を向けてしまった紫耀。
まただ。
紫耀は、どうして何も思ってない相手にそんな事が出来るの?
紫「 ポイントの為…
なんて、俺は思ってへんよ。 」
「 なら、どうして… 」
紫「 俺も分からん、 けど 」
再びこちらを向き、困ったように微笑んだ。
紫「 岸君に嫉妬しとんねん、俺。 」
嫉妬なんて恋愛以外にも起こりうる感情だ。
それなのに、こんなにも喜んでしまう私は、相当紫耀に溺れている…。
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りー(プロフ) - ととろさん» ありがとうございます(;_;)私も岸君には平野君から奪う勢いで頑張って貰いたいと思ってます!笑 亀更新ですがお付き合い下さい(^_^*) (2016年11月28日 2時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
ととろ(プロフ) - 一番好きな作品です!平野くんとくっついてほしいのですが岸くんももっと頑張れ!とゆう気持ちでみています笑これからも更新頑張ってください! (2016年11月27日 20時) (レス) id: ceb33ecd27 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - はるひさん» ありがとうございます!きゅんきゅん出来ましたか?まだまだ平野君との絡みシーンが少ない気がしてますので、今後期待して待っていて下さい(*^^*) (2016年11月23日 0時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
はるひ - このお話面白いしきゅんきゅんしました!次の更新も楽しみにしてます(*´ч ` *) (2016年11月21日 15時) (レス) id: c2bed1d8a8 (このIDを非表示/違反報告)
りー(プロフ) - わさおさん» 初コメントありがとうございます! 読者様の声が気になっていた所なのでとても嬉しいです。亀更新ですが今後ともお付き合い下さい(●´ω`●) (2016年11月14日 1時) (レス) id: ddd52e45f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りー | 作成日時:2016年10月24日 1時