君と会えたこの奇跡に 5 (ページ14)

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『お。丸山。そろそろ湯浴みの時間ではないか？』

丸「あ、そうやね？もうクレちゃんの誕生日終わりかぁ。お祝い出来て良かった。あ！あかんやん！プレゼント！誕生日プレゼント渡せてないやん！」

『プレゼント？祝いの日は忙しいのじゃな？まだ何かあるのか？』

丸「うん！1番大事な、お祝いの品物！俺からクレちゃんに。」

『京の街でかんざしやら紅を土産にくれたのに、まだくれるのか？申し訳ないな？』

丸「あれはお土産やん笑。これは誕生日のお祝い！」

『そうか。すまぬ。開けても良いか？』

丸「うん！」

ガサガサ『ん？丸山。ほんに令和は難しい。これは何じゃ？』

丸「これは'しおり'。」

『しおり。女の名か？』

丸「違うて笑。クレちゃん、ようけ本みたいの持ってたしな？それを読む時に、どこまで読んだか分かるように挟むやつ。」

ガサガサ『こうか？』

丸「そう！次読む時分かりやすいやろ？これは’四つ葉のクローバー'言うてな？幸せを運んできてくれるて、昔から言われてるん。」

『ほぉ〜。丸山の教えてくれた'大切'の'ハート"と似ておるな？』

丸「うん笑。色んな意味を込めて、俺からクレちゃんに。」

『そうか。ありがたい。大切にする。』

丸「ん。じゃあお風呂にする？あ、火傷の跡見てみな。今日はもう浴槽に浸けていいかなぁ？一応ラップ取ってくる。」バタバタ

『、、、。丸山。ワシはもう充分’幸せ'じゃ。ほんに世話になった。必ず。必ず大切にするぞ？』

クレちゃん？クレちゃんが今日、俺にようけ色々聞いてくれたのは、もう最後の日が分かってたから？

俺ももっとクレちゃんのこと聞いといたら良かったな。

俺も、もっともっとクレちゃんのこと知りたかったな。