拾った責任 ページ9
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「…ありがとう、ございました。」
「もう、こんな所ウロウロしたらアカンで?」
「…ほな、行きましょうか。」
それから1時間ぐらいして
女教師の方が落ち着くと、
ヨコが送るという条件で彼女を帰すことにした。
「さ、マルもヤスもさっさと帰りぃ」
「はぁ〜い」
そしてそろそろと、マル、ヤスも帰っていく。
「で、Aは仕事や。」
「は?」
「お前らが持ち帰ってきたんやろ?
世話は自分でやれや。」
村上さんはそう言うと、
水を貼った水面器とタオルを渡す。
「え…」
「発熱しているから、看病しいや」
「はあ…」
私は、ため息をついて、重い腰をあげると、
靴を脱いで室内に上がる。
そして、村上さんが用意した寝室へ
村上さんが用意した水桶を持って足を進めた。
片手でその重たい桶を抱えて、
そろそろと和室の戸を引くと
そこには、大きな男がゴロンと転がされていた。
そして、熱のせいかうんうんと唸っている。
私はその部屋へ足を踏み入れると
戸を占めて、荷物を置く。
そして横向きになっている大男の体を
仰向けにするべく倒そうとする。
「おっも、い…!」
「う〜ん…」
「・・・。」
私が力強く引いたのと、
大倉の寝返りのタイミングで
ゴロン、と結局簡単に体は傾いた。
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有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます!初コメント頂いて感激です。頑張ります! (2017年1月1日 16時) (レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有希。 | 作成日時:2016年12月19日 19時