[∞]せんせい[緑]

村上モータース ページ7

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｢ただいま〜｣

｢ただいま｣

｢おー、A、ヨコおかえり！
…ってお前ヨコ！また持ち帰りか！｣




帰ってくるなり大きな声を出す男は
村上さん。

私の居候先の村上モータースの店主。




｢持ち帰りって、言い方悪いわ。｣

｢ああ？ほんまの事やろうが
んで？人間か？
猫と来て犬と来て人間てほんまにもう…｣



ブツブツと愚痴を言いながら
奥の部屋にはけていく村上さん。

きっと、寝室を用意してくれるのだろう。

その背中にヨコは女を抱えたままついて行く。




｢あと１人、けが人もおるから｣

｢はあ！？誰やまた怪我したのは｣

｢俺らではない｣

｢ああ！？誰やねん！｣

｢ええから、はよ準備しろ。｣

｢誰に向かって口きいとんねん！……｣




怒鳴る村上さんを
だるそうに交わすヨコの声は遠ざかっていき、
次は控えめな小声が背後から聞こえる。




｢あのー…姉貴、俺はどうしたらええですか？｣

｢ああ、とりあえずヨコらについて行って
その男下ろしてこい。｣

｢あ、はい！｣




自分より少し背の高いぐらいの男を
悠々と肩に担ぐマルは、
のっしのっしと奥へ運んでいく。

その奥では相変わらず騒がしい村上さんの声が
ガヤガヤ言っている。



｢…ヤス調べついたか？｣

｢えっと…｣

｢あの２人のことだよ。｣

｢ああ、はい。｣

｢まあ座れ｣



そう言って私は、カウンターの椅子に
ヤスと並んで腰掛けた。




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