[∞]せんせい[緑]

照れ隠し ページ37

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｢…何言ってんの。｣

｢え、あっ、ちょ、A〜…｣



しばらく俺の言葉を噛みしめているのかと思いきや、
すくっと立ち上がり部屋から出ていこうとするA。




｢……別に、｣

｢えっ？｣

｢別にっ、あんたにそんなこと言われなくても
……そろそろ行こう、と思ってたし。
それに、あんた危なっかしいから
これ以上家に来られても困るんだよ。｣



そういい残してAは
ずかずかと部屋から出ていってしまった。


ぽかんとしていると、
村上さんが笑いながら肩を叩いてくる。




｢よお、やりましたな、先生！
アレ、照れ隠しですわ。
ほんまは先生に声掛けられて嬉しいんですよ。｣

｢え、あれが…ですか？｣

｢照れるとああやってつっけんどんになるんですわ｣

｢はあ…｣

｢あ、ほな、もう夜も遅いし
泊まって言ってください、先生。｣

｢え、いや……｣



慌てながら壁にかけられた時計を見ると
終電の時間は過ぎていて…



｢…すいません、よろしくお願いします｣

｢いえいえ、こちらこそ
Aのこと、よろしくお願いします。｣




村上さんが部屋から出ていったあとしばらくして
俺はまた深い眠りに落ちた。



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