ヤクザとヘタレ ページ23
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振り向くとすばるさんが
ほとんど息をきらさずに背後に立っていた。
｢…終わった｣
いつもの調子でそう言いながら
彼の背後を親指で指す。
すばるさんの乱闘への無駄の無さは
私の憧れでもある。
相変わらず、驚くほどの早さだ。
｢すいません、全部任せて。｣
｢かまへんけど、そいつは？｣
クイッと顎で指したのは、
未だに丸くうずまっている大倉。
｢肋骨を少しやってます。
全身もかなり…｣
軽く状況を説明すると、
すばるさんは大倉に近寄って顔をのぞき込む。
｢立てるか？｣
｢っぐ、な、なんてこと無いです｣
｢送ったるから、自分で歩き？｣
苦しそうに顔を歪めて立とうとする大倉を
薄く笑って見ながら、
助けようともせずにすばるさんは
絶対自力では立てないであろう大倉を見下ろす。
恐ろしいほどのヤクザ気質だ。
｢……あの、｣
｢ん？｣
しばらく、自力で立とうと頑張った大倉だったが、
ようやく縋るような目で立っているすばるさんを見上げる。
それをとぼけたような顔で見下ろすすばるさん。
｢た、たすけてくだ、さい……｣
大倉の苦しそうで悔しそうなその声に、
すばるさんは満面の笑みを浮かべた。
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有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます！初コメント頂いて感激です。頑張ります！ (2017年1月1日 16時) (
レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有希。 | 作成日時：2016年12月19日 19時
