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すばるさん ページ17

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しばらくすると、車は
お昼だというのに生々しい雰囲気の漂う
ホテル街に入っていく。

ここからが、村上モータースへの近道で
何も気にせずに窓の外を眺めていると
突然すばるさんが、
進行方向を変え、ホテルの駐車場へ入る。



「え、ちょ、すばるさん…」

「何もせえへん。
眠いから休むだけや」



そう言って、車を止めると
慣れた手つきでフロントを通るすばるさんを
慌てて追いかける。

部屋に入るなり、
すばるさんはベッドに飛び込んだ。



「…どうしたんすか。」

「ん。隣来いや」

「え、やですよ。
すばるさん下半身緩いじゃないですか」

「何もせえへんて。ちんちくりん。」



恐る恐るすばるさんの隣に腰を下ろすと、
彼は上半身だけ起こして私の頭を撫でる。



「学校辞めたら、俺んとこ来いや。」

「え…」

「今は深く考えんでもええけど、
ここ俺がオーナーの店やしここで働け。
大した金はやれんけど、
村上ん家で車の整備覚えて
その技術で仕事探せばええねん。
それまでは、ここで俺のものになれよ。」


突然の提案に固まっていると、
すばるさんは続ける。


「学校行かへんのやったら
金稼ぐ方法を覚えへんと、食っていけんで。」

「はい…」


思えば、この近辺での暮らし方を
教えてくれたのもすばるさんだった。
ちょっと汚い事することもあるけど、
すばるさんに従って間違ったことはない。

私の頭から手を離して、
寝息を立て始めたすばるさんの横で、
私は“働く”方の決断をしようとしていた。




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設定タグ:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます!初コメント頂いて感激です。頑張ります! (2017年1月1日 16時) (レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有希。 | 作成日時:2016年12月19日 19時

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