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重要なこと ページ13

*Aside



「…すいません、お騒がせしました。」



結局、その日の夕方まで大倉は家にいて、
帰る頃には日が傾きはじめていた。



「ええねん!パトロールお疲れさん」

「この辺は治安悪いから女連れて歩くなよ。
もっとごつい男と来いや。」



気前良く送り出す村上さんに対して、
ヨコは大倉に軽く説教をする。

それから、大倉と一緒に私は外に出た。
村上さんからの命令で、最後まで責任を持って
駅に送り届けることになったのだ。



「女の子連れて歩くな言う割には、
Aが駅まで送るんやね。」

「…私は常に動きやすい格好だからな。」

「え…どういうこと」

「いつでも殺れるってこと。」

「・・・」



私がそう言うと、
大倉は黙り込んで身震いをする。



「そういえばお前、」

「…ん?」



私が口を開くと、我に返ったように首を傾げる。



「もう二度と家には来んなよ。
近いうちに退学届け出す予定だから。」

「え!?…あ!!!」



『退学届け』
という言葉に衝撃を受けた声と同時に、
突然何かを思い出したような声を出した大倉。



「俺、重要なこと忘れてたわ。」



そう言って、大倉は足を止める。



「…なんだよ。」

「俺、Aがクラスに戻ってくれるまで、
ここに通い続けなあかんねん。」

「いや、お前話聞いてたか?
もう学校辞めるから来なくても…」

「校長に怒られたばっかりやから、
頑張らな…」



私の言葉には聞く耳を持たず、
ブツブツと言いながら歩き出す大倉。
その様子に私はため息をついて
一応、もう1度釘を刺す。



「行かないのは行かないからな。
昨日みたいな目に遭いたくなかったら
二度と来んなよ。」



「よし!明日からもよろしくな!A!」

「・・・・・・はぁぁ〜」


大倉は満面の笑みでこちらを見て、
私は今年一の大きなため息をついた。




.

午後五時半→←意外な性格



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設定タグ:関ジャニ∞ , 大倉忠義 , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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有希。(プロフ) - ピエロさん» ありがとうございます!初コメント頂いて感激です。頑張ります! (2017年1月1日 16時) (レス) id: 26851cf6e5 (このIDを非表示/違反報告)
ピエロ - 今日はじめてみました。更新待ってます (2016年12月31日 17時) (レス) id: cb976b3c25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有希。 | 作成日時:2016年12月19日 19時

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