[∞]せんせい[緑]

大失態 ページ11

*大倉side



｢ん…｣



寝返りを打つと、
柔らかくて暖かいものに身体が触れて
温もりを求めてそれに抱きつく。

暖かい匂い。



優しい…

匂い…






ん？





そこで、俺は夢の中で我に返る。



ここは、どこや？

俺は、昨日何やってた？

米須先生とパトロールに出て、
不良に絡まれて、
それから…



｢･･･い、｣



…それから



｢…ぉい……｣



それから、俺は…



｢おいっ！！！｣

｢はいぃっっっっっ！！！｣



夢の中で記憶をたどっているうちに、怒鳴り声にたたき起こされる。


横向きの体勢から勢いよく起き上がると、ふにっと手元に暖かくてやらかい感触。

そしてその触感を目で追う。



｢…変態クソ教師。｣



俺の手元は女の胸の上で、恐る恐る女の顔を見ると…

明らかに成年ではない女の子。

そして、どこか見覚えが……。









｢うわああああああああ！！！！｣

｢うるっせえよ！！｣

｢AAっ！｣

｢うるっせえっつの！｣



これは…



いつの間にか
問題のある生徒の家に上がり込んだあげく
その生徒の胸を触っているなんて。



俺は、慌ててどけたその手を上に挙げて、
刑事ドラマでよく見る
拳銃を向けられた人みたいなポーズをとった。




…大失態や。



.

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