家族。【 KJ8 】 (ページ6)

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家族とは。6 ページ6

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裕「あれ、入ってなかったん？」

隆「いや、いきなり僕らが入ったら裕さんの兄弟がびっくりするかな、って… 」

裕「別にそんなこと気にせんでええのに。今はみんな学校やし居らへんで。」

ガチャッとドアを開け中に入る。

必要最低限のものしかない。

裕「そんなキョロキョロしても何もないでー」

隆「物、少ないですね。」

裕「まぁ、ここには必要な物しか置いてへんからな。趣味の物とか服とかは自分の部屋に置くルールやねん。」

自分の部屋…私たちの部屋ってあるのかな。

隆兄と2人部屋とかかなぁ…

裕「 A、部屋行くで。この家の階段上がりづらいから気つけてな！」

「は、はいっ」

確かに、上がりづらそうな階段。

気をつけないと落ちそうになる。

隆「 A、部屋楽しみやなっ」

「うん、楽しみだね。」

裕「ここが隆平の部屋で、隣がAの部屋な。」

隆兄と隣か。嬉しい。

でもそれより…

隆「え、バラバラですか？」

裕「あかんかった？」

隆「めっちゃ嬉しいです！でも、僕らに2部屋使わなくても… 」

裕「ええねんええねん、どうせ使わへんし。それに兄妹とはいえAは女子やし、隆平と一緒やと着替えとかしずらいやろ。」

隆兄も、私と同じこと思ってたんだ。

私は隆兄と一緒でも平気なんだけど、

裕さんの優しさを無駄にしちゃだめだよね。

「あの、裕さん… 」

裕「ん？どうした？」

「部屋…ありがとうございます。」

いえいえ、と言って裕さんは笑った。

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